「さあ、お前たちの家の方を見てごらんなさい!」
二人は言われるがままに家の方を振り返りました。しかし、そこには驚くべき光景が広がっていました。ついさっきまで彼らの古びたあばら屋があった場所に、玄関が大きく開かれた、白い大理石の立派な建物がそびえ立っていたのです。
「あれがお前たちの家だ」と、見知らぬ人は二人に向かって優しく微笑みました。「お前たちが昨晩、我々をあのみすぼらしい小屋に喜んで迎えてくれたのと同じように、これからはあの立派な家で、やってくる人々を物惜しみすることなく、親切にもてなすのだよ」
老夫婦はひざまずいてお礼を言おうとしました。しかし、不思議なことに、彼もクイックシルヴァも、そこにはもう姿がありませんでした。
それからというもの、フィリーモンとボーシスはあの大理石の邸宅で暮らし、通りかかる旅人を誰彼となく喜ばせ、楽しませることに、自分たちもこの上ない満足を感じながら日々を送りました。言い忘れてはならないのは、例の牛乳壺が、一杯になってほしいと願えばいつでも満たされ、決して空になることのない不思議な力を持ち続けていたことです。正直で陽気で、気前の良い客がその壺の牛乳を飲むと、それは決まって飲んだこともないような、おいしくて元気の出る味でした。しかし、もし機嫌の悪い、不愉快でケチな人間が飲めば、たいていは顔をしかめて「この牛乳はすっぱい」と言うのが決まりでした。
老夫婦はそうして長い年月を邸宅で過ごし、だんだんと年を重ねて、とても立派な老夫婦になりました。ところが、ある夏の朝のことです。いつもなら二人の優しい顔に、同じような親切な微笑みを浮かべて、泊まり客を朝食に呼びに来るはずなのに、二人の姿が見当たりませんでした。客たちは広い邸宅の上から下までくまなく探しましたが、どこにも見つかりません。
しかし、首をかしげながら玄関先に出てみると、客たちはそこに二本の古い木があることに気づきました。昨日まで、誰もそんなところに木が生えているのを見た覚えはありませんでした。それなのに、その木はしっかりと根を張り、大きく広がった枝葉が邸宅の正面をすっぽりと覆い隠していました。
一本は樫(かし)の木、もう一本は菩提樹(ぼだいじゅ)でした。二本の木の大きな枝は互いに絡み合い、抱き合って、まるで別々の木というよりも、お互いの胸にもたれかかって生きているかのように見え、それは見た目にも非常に不思議で、美しいものでした。
これほど立派になるには少なくとも百年はかかっただろうと思われる木が、どうして一晩のうちにこれほど高く、古くなったのかと客たちが驚いていると、俄かに風が吹いてきて、絡み合った枝をゆり動かしました。すると、まるでその不思議な木が言葉を交わしているかのように、空中で深く、はっきりとしたささやき声が聞こえたのです。
「わしは年老いたフィリーモンだよ」と樫の木がささやきました。
「わたしは年老いたボーシスよ」と、菩提樹がささやきを返しました。しかし、風がさらに強く吹き荒れると、二本の木は声を合わせるようにして――「フィリーモン! ボーシス! ボーシス! フィリーモン!」――と、まるで一つの魂が互いの心の奥底で語り合っているかのように、ささやき合いました。
あの心優しい老夫婦が若返り、フィリーモンは樫の木に、ボーシスは菩提樹に姿を変えて、これからまた、静かで幸せな百年ほどの時を過ごそうとしているのだということは、言うまでもありませんでした。
ああ、それに彼らは何という心地よい木陰をあたりに投げかけていたことでしょう! 旅人がその下に腰を下ろして休むとき、頭上の葉が心地よくささやくのを聞き、旅人たちはその音が、まるで次のような言葉を繰り返しているようで、とても不思議に思ったものです――
「ようこそ、旅のお方、ようこそ!」
そして、ボーシスばあさんとフィリーモンじいさんが何を一番喜ぶかを知っていた親切な誰かが、二本の木の幹をぐるりと囲むように、丸いベンチを作ってあげました。
それから長い年月が過ぎても、疲れ果てた人、おなかの空いた人、喉の渇いた人たちがそこへやってきてはいつも休息を取り、あの不思議な壺から、満足するまで牛乳を飲み干しました。
そして僕は、今ここにその壺があったら、私たちみんなのためにどんなにいいだろうと、心から思うのです!
丘の中腹
――お話のあとで――
「その壺には、どれくらいの牛乳が入ったの?」とスウィート・ファーンが尋ねました。
「一リットルくらいしか入らなかったよ」と学生は答えました。「だけど、そこからいくらでも牛乳を注ぎ出して、大樽をいっぱいにしようと思えば、それができたんだ。
本当に、牛乳はいくらでも湧いてきて、真夏になっても決して枯れることはなかったんだよ。この丘の中腹をサラサラと流れる、向こうの小さな谷川でも、あんなふうにはいかないかもしれないね」
「それで、その壺は今はどうなっているの?」小さな男の子が尋ねました。
「残念なことに、それは二万五千年ほど前に壊れてしまったんだ」と、従兄のユースタスは答えました。
「みんなでできるだけ上手に直そうとしたんだけれど、牛乳をためておくことはできても、それからはもう、ひとりでに中身がいっぱいになることは二度となかったんだ。
だから今では、ひびの入った普通の土焼きの壺と、ちっとも変わらないものになってしまったのさ」
「ああ、つまんない!」と、子供たちは声をそろえて叫びました。
犬のベンは、もっともらしい顔をして一行のお供をしていましたが、今日はニューファウンドランド種のずいぶん大きくなった仔犬も一緒に連れてきていました。
その仔犬は、まるで熊のように真っ黒だったので、「熊公」という名で呼ばれていました。
ベンはもうかなり高齢で、とても用心深い性格だったので、ユースタスは四人の小さな子供たちに何事もないよう、番をするために、申し訳ないけれどベンにその場に残ってもらうことにしました。
黒い熊公の方は、それ自身がまだほんの仔犬なので、子供たちにむやみにじゃれついて、足に絡みついて山からゴロゴロと転がり落としたりしてはいけないと思い、ユースタスは自分で連れて行くのが一番いいと考えたのです。
カウスリップ、スウィート・ファーン、ダンデライアン、スクォッシュ・ブロッサムの四人には、ここに残ってなるべくじっと座って待っているようにと注意をすると、ユースタスはプリムロウズをはじめとする年上の子供たちを連れて、再び丘を登り始め、まもなく木立の中へと姿を消していきました。
禿げた頂上
――「カイミアラ」の話の前に――
ユースタス・ブライトと子供たちは、木が生い茂った急な丘の中腹を、どんどんと上へ登っていきました。
木々はまだ青葉にはなっていませんでしたが、芽はすでに薄い影を落とすくらいには膨らんでいて、降り注ぐ日の光を受けて緑色に輝いていました。
古い茶色の落ち葉に半分埋もれた、苔むした岩がありました。
ずっと以前に倒れたままの場所に、長々と横たわっている朽ちた木の幹がありました。
冬の嵐に叩き落とされて、そこら中に散らばっている大きな枝もありました。
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