初級翻訳・石をのせた車 第3話

小川 未明

主人は眼鏡をかけてよく石を見ていましたが、
「これは珍しい石だ。主人はいったいどんなふうに石を見たのでしょう。主人は眼鏡をかけてよく石を見ていましたが、
「これは珍しい石だ。」といって、どうか売ってくれないかと頼みました。
少年は、石よりもっと自分の命がたいせつだと、温泉行きのことを思って、主人に美しい紫色の石を売ってやりました。
「こんな珍しい石なら、いつでも買いますから、また、ありましたら持ってきてください。」と、飾り屋の主人はいいました。
少年は、その店から出て、往来に立ちましたときに、また、今夜も、あの坂の下に待っていて、もし、あの車がきたときに、後を押してやろうかなどと考えましたが、なんでも、いい機会というものは、二度あるものでない。
お開帳の日だって、つぎの日には、あんなことがあったと考えると、旅費のできたのを幸いに、はやく目的地をさしてゆこうと決心したのであります。

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