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坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第22話

男と女は、また元の通りに歩き出しました。おれには考えがあったので、急に全速力で追いかけました。先方は何の気配も感じていないのか、最初の通りゆっくりと歩いています。今では話し声まではっきりと聞こえます。土手の幅は六尺(約1.8メートル)ほどし...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第21話

すると、うらなり君が突然おれの隣から立ち上がって、そろそろと女の方へ歩き出したので、少し驚いた。マドンナじゃないか、と思った。三人は切符売り場の前で軽く挨拶を交わしている。遠いので何を話しているのかは分からない。停車場の時計を見ると、もう五...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第20話

なるほど読みにくい。字が下手なばかりではない、ほとんどが平仮名だから、どこで切れてどこで始まるのか、句読点をつけるのにも相当骨が折れる。おれはせっかちな性分だから、こんな長くてわかりにくい手紙は、五円やるから読んでくれと頼まれても断るような...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第19話

「それじゃ僕も二十四でお嫁さんをもらうから、世話をしてくれないかな」と、田舎言葉を真似て頼んでみたら、お婆さんは正直に「本当ですか?」と聞いてきた。「本当の本当に、俺は嫁がもらいたくて仕方がないんだ」「そうでしょうねぇ。若いうちは誰でもそん...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第18話

おれは頭が悪いから、狸の言うような理屈はよく分からないが、蕎麦屋や団子屋に行ったくらいで中学の教師が務まらなくなるようなら、おれみたいな食いしん坊には到底無理な話だと思った。それならそれでいいから、最初から蕎麦や団子が嫌いな人間を募集して雇...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第17話

狸でも赤シャツでも、人物から言えばおれよりも下等だが、弁舌はなかなか達者だから、まずいことを喋って揚げ足を取られても面白くない。ちょっと腹案を作ってみようと、胸の中で文章を組み立てていた。すると、前に座っていた野だが突然起立したのには驚いた...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第16話

黒い革張りの椅子が二十脚ほど、長いテーブルの周りに並んでいて、神田の洋食屋くらいの格好はついている。そのテーブルの端に校長が座り、校長の隣には赤シャツが陣取る。あとは好きなところに座ればいいそうだが、体操の先生だけはいつも末席に遠慮している...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第15話

しかし、これから話そうという気持ちで、すでに一銭五厘を手のひらに用意しているくらいだから、ここで赤シャツから口止めをされちゃ、ちょっと困る。赤シャツも赤シャツだ。山嵐と名前を指さないにしろ、あれほど推察できる謎をかけておきながら、今さらその...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第14話

悪いことをしなければいいんでしょう」赤シャツは「ホホホホ」と笑った。別段、おれは笑われるようなことを言った覚えはない。今日この瞬間まで、自分のやり方でいいと固く信じている。よく考えてみると、世間の大部分の人間は、悪いことをすることを奨励して...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第13話

清はシワだらけの婆さんだが、どんなところへ連れて行っても恥ずかしいなんて気持ちは少しもしない。野だのような奴は、馬車に乗ろうが、船に乗ろうが、凌雲閣に登ろうが、到底一緒に歩けたものじゃない。もしおれが教頭で、赤シャツがおれだったら、きっとお...
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