親鳥子鳥

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佐々木 邦

初級翻訳・親鳥子鳥 第12話

すると、他人が右と言えば必ず左を向くひねくれたお父さんは、「いや、違う。第四は想像力だ。想像力で日頃の観察をしっかりと組み立てるのさ」と、早速方向をガラリと転換して、「お鶴や、お母さんは何を食べて一番甘いと感じると思う?って以前に言ったのは...
佐々木 邦

初級翻訳・親鳥子鳥 第11話

進路については一切干渉しない。すべてはお前の決断に任せる。ただし、仕事には貴いものと賤しいもの、上等なものと下等なものがあるという区別を忘れてはいけない。少なくとも、報酬(お金)目当てになりやすい仕事は避けてほしいものだ。もういいよ。あっち...
佐々木 邦

初級翻訳・親鳥子鳥 第10話

三越に限らず、お店で働く仕事なんてごめんだね」「じゃあ、会社や銀行はどうなの?」「それも嫌だなあ」「まあ! それじゃあ一体、将来何になるつもりなのよ?」「いろいろ考えてるけど、まだ決まってないよ」「来年は高校を受験するんだから、そろそろ進路...
佐々木 邦

初級翻訳・親鳥子鳥 第9話

やっているのは小学生レベルの読み書きそろばんだけなんだから、工夫のしようがないんです。あんな仕事じゃあ、お給料が安くても当然ですよね」「学校で習ったことは役に立たないのかい?」 とお父さんが尋ねた。「役に立たないどころの騒ぎじゃありませんよ...
佐々木 邦

初級翻訳・親鳥子鳥 第8話

それくらいのことを知らなくてどうするんだよ!」 と、浩二は大きく出た。「まあ!やっぱり賢いわね」「本当に頭がいいのね。浩ちゃんは何年生まれ? サル年?」 と、千代子と秋子さんはすっかり感心してしまった。世界は平和そのものだ。小学校の低学年や...
佐々木 邦

初級翻訳・親鳥子鳥 第7話

四年生を無事に修了すれば、高校を受験する立派な資格はもらえるのですが、行きたい人が定員をはるかにオーバーしているので、最後は実力勝負で勝ち残らなければなりません。まるで満員電車のようです。切符(受験資格)を持っていても、自分で必死に押しのけ...
佐々木 邦

初級翻訳・親鳥子鳥 第6話

人をだますペテンがお上手なのは、碁の腕前だけじゃなかったんですね」「いやはや恐れ入ります。しかしあなたは、例の『国境問題』の頭の悩みに夢中になっていられただけに、あの時は私の髪の毛に目をつけたんですよ。『うらやましいですな、あなたは』とおっ...
佐々木 邦

初級翻訳・親鳥子鳥 第5話

体つきの大きさだけなら、もう完全に大人に近い発達を遂げていると言っていいでしょう。孫がこんなふうに大きくなるにつれて、おじいちゃんやおばあちゃんが年をとっていくのは、もう仕方のないことです。おじいちゃんは元軍人で、馬に乗って会社に出勤してい...
佐々木 邦

初級翻訳・親鳥子鳥 第4話

「落語と義太夫ですよ」「それは楽しみだなあ!浩二や、おばあさんに『落語が始まるよ』って伝えてきておくれ」とおじいちゃんは大喜びしました。(忙しい中のちょっとした息抜き)お父さんの書斎へハガキを一枚もらいに行ったときのこと。部屋の柱に、――惣...
佐々木 邦

初級翻訳・親鳥子鳥 第3話

せめて大きく褒めてくれてもいいのに、お父さんは、「源太郎こそ一番手が付けられなかったぜ」と、今度は僕を格好の標的にしてしまいました。「お前なんて、何でも手当たり次第後ろへ放り投げるんだから、危なくって仕方がなかったよ。困ったもんだよな、お鶴...
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