潜航艇「鷹の城」

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小栗 虫太郎

初級翻訳・潜航艇「鷹の城」 第5話

それから、旋回したにもかかわらず、二発目は船首の突梁(バウスプリット)に命中したのです。船長、本船は翻弄されているんですよ」そう言ってヴィデの蒼白な顔が砲栓から離れようとしたとき、三発目が船尾の旗竿に轟音とともに命中しました。「よろしい、抵...
小栗 虫太郎

初級翻訳・潜航艇「鷹の城」 第4話

それがそもそも、今の生活に入る原因となったのでしたけれど、私の悲運は、十七年たった今日になっても尽きようとはいたしません。せっかく貴方の墓のつもりで引き揚げた『鷹の城』も、ついには私たちの生計の糧として使わねばならなくなりました。私たちはこ...
小栗 虫太郎

初級翻訳・潜航艇「鷹の城」 第3話

しかし、オーストリア側としても、なんとかしてヴェネツィア、ラヴェンナ、アンコナ、タラントなどに勢力を置く敵の封鎖網を打ち破らなければなりませんでした。もし巧みに封鎖を脱出することができれば、ヴェネツィアやアンコナの両港を襲撃できるだけでなく...
小栗 虫太郎

初級翻訳・潜航艇「鷹の城」 第2話

それらは、病気や自堕落な生活の消し去ることのできない痕跡なのでしょう。しかし、彼が砲手として船に乗る前は数学者だったという経歴を考えると、その数々の醜さは、彼の持つ品位とは到底結びつかないものに思えました。むしろ、その奇妙な姿から推測すれば...
小栗 虫太郎

初級翻訳・潜航艇「鷹の城」 第1話

第一編 海底の惨劇      一、海―武人の墓 夜が明けようとする、ほんの少し前のことでした。 雨はすでに止み、波の高さも低くなって、轟音もいくぶん静まったように感じられましたが、その分、闇はより一層深さを増していました。 あまりの暗さに、...
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