海野 十三

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恐竜島

初級翻訳・恐竜島 第13話

「リーフへ乗り上げちまったって?」伯爵がいまいましげに舌打ちをしました。「お前ら、海へ入ってボートをリーフから下ろしてくれ!」「とんでもないことでございますよ」と、水夫のラルサンが首を振りました。「そんなことを言わないで、早く海へ入ってボー...
恐竜島

初級翻訳・恐竜島 第12話

これは熱心な考古学者であった。しかし貧乏な人で、パリの一隅に研究室を持っていた。このツルガ博士の娘で、ネリという幼い金髪少女。博士の家族は今自分とネリ嬢とたった二人だけであるから、こんどの探検にも、つれて来たのである。実業家マルタン氏。でっ...
恐竜島

初級翻訳・恐竜島 第11話

この見通しですよ」そう言って、暗闇でも目が見える船長は、セキストン団長の持っている双眼鏡をつかみ、それを船橋の窓枠に押しつけて、正しい方向へ向けてやりました。「さあ、のぞいてごらんなさい」伯爵団長は、それをのぞき込みました。「やっぱり、わし...
恐竜島

初級翻訳・恐竜島 第10話

耐えがたいほどの蒸し暑さの密林の中で、人間を恐ろしいとも思わぬ蠅や蚊や蟻の群れと戦いながら、二時間あまりも同じ場所にじっとしていることは、それだけでも耐えがたいことでした。玉太郎はあきらめて、そこを立ち去りました。彼は密林の中をくぐり抜けて...
恐竜島

初級翻訳・恐竜島 第9話

命の危険、いや、それ以上の恐ろしいことが恐竜島にはあるんだ」勇敢で沈着なラツール記者も、恐竜島と地震の話になると、人が変わったように身震いするのでした。恐竜島とは、いったいどのような島なのでしょうか。それについて玉太郎は、前から聞きたいと思...
恐竜島

初級翻訳・恐竜島 第8話

何か空腹を満たすような果物かなんかを探しに行こう」「ああ、それは賛成です」「たぶんこの密林の中へ入って行けば、バナナかパパイアの木が見つかるだろう」「ラツールさんは、なかなか熱帯のことに詳しいですね。熱帯生活をなさったことがあるんですか」玉...
恐竜島

初級翻訳・恐竜島 第7話

特にこんな熱帯の孤島では、ビール樽にでもなったつもりで、のんびりやることだ」そう言って、ラツールは玉太郎の両肩に軽く手を置きました。「さあ、そこでさっきの仕事を大急ぎでやってしまうんだ。そこから枯れ草の類をうんと集めてきて、山のように積み上...
恐竜島

初級翻訳・恐竜島 第6話

彼の恐れる恐竜島とは何なのでしょうか。水夫ヤンの写生画……。「恐竜島ですって。恐竜島というのは、そんなに恐ろしい島なの。ねえ、ラツールさん」玉太郎は筏の上に伸び上がり、顔をしかめて島影を見たり、ラツールの方を振り返ったりしました。せっかく島...
恐竜島

初級翻訳・恐竜島 第5話

筏は急に揺れ始め、波頭がのこぎりの歯のように鋭く立ってきました。ぽつ、ぽつ、ぽつ。大粒の雨が、玉太郎の頬を打ちました。と思う間もなく、車軸を流すような豪雨となりました。太い雨です。滝壺の下にいるようです。あたりは真っ暗に閉じ込められて、十メ...
恐竜島

初級翻訳・恐竜島 第4話

玉太郎は水中に手を入れ、この板柱を外して筏の上に引き上げました。長さは二メートルほどあります。手頃な柱です。こうして材料はすべてそろいました。玉太郎はこれらのものを使って、筏の真ん中に、板の帆をつけた柱を立てました。おかげで涼しい日陰ができ...
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