豊島 与志雄

スポンサーリンク
ふしぎな池

初級翻訳・ふしぎな池 第4話

ところで、ハツカネズミの巣になった八幡丸を、どこに据えたらよいでしょう。「舟だから、池のそばがよかろう。」ということになりました。また、仕事が増えました。池のそばの、木がこんもり繁っている所に、小さな小屋をこしらえるのです。小さいけれど、風...
ふしぎな池

初級翻訳・ふしぎな池 第3話

雪の降った日は、どうにもなりません。 その日は仕事を止めて、竹馬に乗ったり、雪合戦などをして遊びます。 そうした雪の降ったあとのある朝、みんなで誘い合って、野原に植えておいた木を見まわりに出かけました。 どこもかしこも、雪でまっ白です。 そ...
ふしぎな池

初級翻訳・ふしぎな池 第2話

「きれいだなあ」「すぐに、進水式をやろうよ」「うん、今度は大丈夫だ」 空は、きれいに晴れわたっています。みんな、政雄の家に集まって、白い塗りの舟を持ち出しました。三メートルもある立派なものです。舟に日の丸の旗をかざり、みんなは、それをかつい...
ふしぎな池

初級翻訳・ふしぎな池 第1話

一 朝早くから、子供たちはみんな政雄(まさお)の家に集まりました。「早く行こうよ!」 待ちくたびれているところへ、政雄が出て来ました。「さあ、行こう!」 政雄をまん中にしてみんなでまとまって出かけました。 政雄は白い塗りの舟をかついでいます...
ばかな汽車

初級翻訳・ばかな汽車 第1話

――長いあいだ汽車の機関手をしていた人が、次のような話をきかせました。――     * 汽車の機関手をしていますと、面白いことや、あぶないことや、つらいことや、そりゃあもういろんなことがありますが、そのなかでもちょっと変わった話というのは―...
お月様の唄

初級翻訳・お月様の唄 第3話

王子はまるで夢を見ているような気持ちで、そこから飛び出していきました。四木がすっかりなくなった森の跡地は、まるで墓場のようでした。大きな木の切り株たちは、まるで石の塔のように見えました。王子はその中を駆け抜けていきました。まだ木立が残ってい...
お月様の唄

初級翻訳・お月様の唄 第2話

そして遂には王様まで、自分の子は神の生まれ変わりではないかと思われるようになりました。けれど、王子にも、ただ一つ自分の思うようにならないことがありました。それは毎晩月を出すことが出来ないことでありました。月が輝いた晩でなければ、千草姫は迎え...
お月様の唄

初級翻訳・お月様の唄 第1話

一お月様の中で、尾のない鳥が、金の輪をくうわえて、お、お、落ちますよ、お、お、あぶないよ。むかしむかし、まだ森の中には小さな、可愛い森の精たちが大勢いた頃のこと、ある国に一人の王子さまがいらっしゃいました。王さまのひとりっこでしたので、とて...
お山の爺さん

初級翻訳・お山の爺さん 第2話

煙は上へ上へと昇るものだから、下からのぞけばよかったのだよ。……それにしても、とにかくお前たちはえらい。ごほうびに、明日からこの林の中に、いっぱいきのこが生えるようにしてあげよう。ただ、それを採るときには必ず『ありがとう』と言わなければ、き...
お山の爺さん

初級翻訳・お山の爺さん 第1話

一「おーさむこーさむ、山から小僧がないてきた。なーんとてないてきた、さむいとてないてきた」 この歌を、みなさんは知っていますよね。 この歌が流行り始めたころ、ある不思議な噂がついてまわっていました。それは、「この歌をうたいながら山の近くでた...
スポンサーリンク