野村 胡堂

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楽聖物語

初級翻訳・楽聖物語 第33話

そのほか、メニューインがエネスコの指揮するコロンヌ管弦楽団と録音したものがビクターにあります。クライスラーを選ぶのは昔を懐かしむ癖だと思う人は、メニューインの若々しさを買えばよいでしょう。ですが、そうは言っても、私はクライスラーがこの曲に込...
楽聖物語

初級翻訳・楽聖物語 第32話

一八二四年、十五歳のときには「第一交響曲 ハ短調(作品11)」を完成させ、翌年にはパリを訪れて、マイエルベーア、ロッシーニ、ケルビーニといった大先輩たちに認められる機会を得たのです。メンデルスゾーンは音楽家として優れていたばかりでなく、立ち...
楽聖物語

初級翻訳・楽聖物語 第31話

この中でも、最近ワルターがパリのオーケストラを指揮して録音したレコードがビクターから発売され、すぐに販売中止になってしまいましたが(VD八一四六―五一)、おそらくこの曲のレコードの中では一番の傑作(白眉)と言えるでしょう。ワルターが持つロマ...
楽聖物語

初級翻訳・楽聖物語 第30話

夢が覚めて机のそばへ行き、思わずペンを執り上げると、美しい音楽が頭の中で高らかに響いています。――しかし、ベルリオーズは考えなければなりませんでした。階下では妻と子が病気でうめいており、最近では薬代さえ事欠く有様です。もしここでベルリオーズ...
楽聖物語

初級翻訳・楽聖物語 第29話

あとは、これといって特筆すべきリート(歌曲)歌手は見当たらないように思います。純情の奇才ベルリオーズ小児の心世にも不思議な音楽家、それがエクトル・ベルリオーズです。作曲家としての彼の業績は、山の頂上からさらなる頂上へと飛び移るような超人的な...
楽聖物語

初級翻訳・楽聖物語 第28話

「弦楽五重奏曲ハ長調 作品163」は、チェロを二本にした編成で、スケールが大きく、重厚で立派な五重奏曲です。ビクターからプロ・アルテ四重奏団の演奏が出ています(JD615-9)。ピアノ曲「ピアノ・ソナタ イ長調(遺作)」は、数あるシューベル...
楽聖物語

初級翻訳・楽聖物語 第27話

人間が作ったものの中で、「お休み」や「菩提樹」、「春の夢」、「道しるべ」、「辻音楽師」に匹敵するほど美しい歌が、他に存在したでしょうか。続いてレルシュタープとハイネの詩に作曲された14曲は、シューベルトの死後「白鳥の歌」(最後の歌という意味...
楽聖物語

初級翻訳・楽聖物語 第26話

映画『未完成交響楽』はこのハンガリー時代のシューベルトを題材に、物語を面白く脚色したものですが、実際にはシューベルトの相手をするには、二人の令嬢は少し若すぎたのかもしれません。シューベルトのハンガリー時代は、そう長くは続きませんでした。その...
楽聖物語

初級翻訳・楽聖物語 第25話

実際に彼の日記には、「その喝采の大部分は、ゲーテの詩が素晴らしいからに違いない」とさえ書き記しているほどです。人に読ませるためのものではない日記にまで、シューベルトの奥ゆかしさと謙虚さがこうして滲み出ているのです。これを「俺は百年に一度生ま...
楽聖物語

初級翻訳・楽聖物語 第24話

チェロのソナタ並びにチェロ曲チェロのソナタは三曲収録されています。カサルス(チェロ)とシュルホーフ(ピアノ)による「チェロ・ソナタ イ長調 作品六九」は絶対的な名盤であり、録音が古いにもかかわらず、その広大な気迫と堂々たる威厳には脱帽するほ...
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