鈴木 行三

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塩原多助一代記

初級翻訳・塩原多助一代記 第8話

お前は私とお駕籠に乗りなさい」おえい「いいえ、私はおばさんと一緒じゃなきゃ嫌だ!」おかめ「あらまあ、聞き分けのないことばかり言って」女「それでは仕方がないから、少しの間、怖くても乗ってごらんなさいな。『馬には乗って見ろ、人には添って見ろ』と...
塩原多助一代記

初級翻訳・塩原多助一代記 第7話

多助、この親は仮の親だったと心得て、沼田のお父さんに孝行をするんだよ」多助は「はい、はい、孝行しますから。早くお屋敷へお帰りなさいまし」と答えました。お清は悲しみに堪えかねて泣きながら、多助にこう言いました。「寝る時は布団を蹴飛ばさないよう...
塩原多助一代記

初級翻訳・塩原多助一代記 第6話

「いや、とんでもないものを撃ってしまった。お前が聞いたらさぞ驚くだろう。これから話すから、まあ、そちらの百姓さんも中へお上がりなさい」そう言って百姓を家の中へ上げ、ことの次第をすべて話し終えると、右内は悲しげに言いました。「お清、心得違いと...
塩原多助一代記

初級翻訳・塩原多助一代記 第5話

山また山の数坂峠です。大木が茂り、大泉・小泉という掘割の岩間には「浮島の観音」があり、赤松が四、五本、川辺に枝を垂らしています。そこには塚があり、翁(芭蕉)が詠んだ「夏来ても只一つ葉の一つかな」という碑が立っています。この掘割から堅科川(か...
塩原多助一代記

初級翻訳・塩原多助一代記 第4話

角さんのおかげで本当によくしていただいたようで。帰ってきてどんな狂言だったか聞いたら、『何だか分からないけれど、弁慶縞の着物を着た侍が出てきて、脇差の頭に徳利をぶら下げていた。随分とお酒が好きな侍だったわ。そのあと機織りの女が手巻を持って出...
塩原多助一代記

初級翻訳・塩原多助一代記 第3話

もしや貴方様にお目にかかれることもあるかもしれないと、神仏を信じていた甲斐あって、こうしてお会いすることができました」右内が涙を拭っていると、塩原「連れもいるようだが、今晩はわしの家へ泊まってはくれまいか」右内「はい、泊まらせていただくのは...
塩原多助一代記

初級翻訳・塩原多助一代記 第2話

主人「それではお気をつけて。磯之丞、しっかり案内してやれよ」傳吉・宇之助「それでは、お世話になります」 と挨拶をして西の方へ向かいました。花野原を二、三町(約200〜300メートル)行くと、ちょろちょろと流れる川があり、きちんとした道はあり...
塩原多助一代記

初級翻訳・塩原多助一代記 第1話

【序詞】「炭売りの妻は、その顔が黒いからこそ似合っている」――そんな有名な狂歌がありますね。もちろん、私がこれから書く物語は、そんな素晴らしい秀句(すぐれた詩)ではありません。けれど、黒い着物に鉢巻きを締めた、あの歌舞伎のキャラクター・助六...
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