初級翻訳・ねっこうまれのこびとたち 第1話

ねっこうまれのこびとたち

「さあ、起きてごらん、子どもたち!
もうあっという間に春ですよ!」
――すると子どもたちは、うーんと背伸びをして、
寝ぐせだらけの髪をなでつけます。
みんなさっそくしたくをして、
自分で春のお洋服を縫います。
縫い針、ハサミ、ゆびぬきを使って、
お手仕事もバッチリできました。
さあ、ぞろぞろと根っこの子どもたち、
自分で作ったものをわれ先にと、
土のママのところに持って行って、
上手にできたか見てもらうのです。
根っこのぼうやも、そのあいだに
忘れないで、ちゃんと一つお仕事です。
絵のぐツボに、絵筆やハケを持って、
虫たちの背中をぺたぺたと塗っていきます。
森の緑にかこまれて、
スズランがひと足お先に咲くなかで、
マイマイ(カタツムリ)をびっくりさせるわんぱくや、
木の裏にかくれるスミレちゃん。
まるまる一日たっぷり遊ぶのは、
澄んだ川辺のワスレナグサ。
「わたしは小さな女王さまよ、
スイレンたちよ、よろしくおやり!」
のはらの果ての広っぱで、
手と手をつないで踊るお花たち。
大はしゃぎの草くんや虫たちは、
ずっと夏ならいいのになあって思っています!

やがて涼しい風とともに秋がやってきて、
みんなあわててママのおうちに帰ります。
「さあ、もう寝る時間ですよ、子どもたち。
また次の年まで、おやすみなさい」

コメント

タイトルとURLをコピーしました