初級翻訳・イーダちゃんのお花 第4話

イーダちゃんのお花

 小さなベッドについているカーテンをわきのほうへ引っぱってみると――うん、みんなちゃーんと仲よくねていたけれど、でも、前の日よりなんだかずっとぐったりしていて、しおれているみたいだった。
 ソフィも引き出しの中でねていました。たしかにそこにしまっておいたんだけど、そのお人形、すごくねむそうにして、ぼんやりしているよ。
「ねえ、ほらほら、あたしに何か言うことがあるんじゃないの?」
ってイーダちゃんが話しかけたんだけど、ソフィはどうも頭がぼうっとしているみたいで、ひとこともしゃべらないんだ。
「まったく、しょうがない子ねえ」ってイーダちゃんは言いました。「せっかくみんながいっしょにおどってくれたっていうのにさ」
その子は小さな紙の箱を持ちだしてきました。その箱には、かわいい鳥さんの絵がえがかれていました。イーダちゃんは箱のふたをあけると、しおれてしまったお花をそっとその底にしまいこみました。
「これで、すてきなおうち(おかん)になるからね」って、その子は言いました。
「あとで、ノルウェーのいとこたちがここに遊びに来たらね、あなたたちのためのおはかをお庭に作ってあげるからね。ぜったい夏までには大きくなって、それでいっぱいいっぱいきれいになるんだよ!」
 そう、その「ノルウェーのいとこ」っていうのは、ふたりの元気な男の子のことで、名まえはヨーナスとアドルフっていうんだ。
ふたりのパパが新しくてかっこいい弓を買ってくれたから、イーダちゃんに見せようと思って、いま持ってきているところだったんだよ。その子はふたりにいいつけて、かわいそうに、お花、かれちゃったね、だからおはかを作ってもらったんだ。
ふたりの男の子が前で、弓をかたにかついで歩いて、イーダちゃんはうしろから、かれたお花をかわいい箱に入れて、持ってった。
お庭のすみに、小さなあなをほったんだ。
イーダはお花にキスをしてから、箱といっしょにあなのなかに入れて、それからアドルフとヨーナスがおはかの上の空をねらって、弓をうったんだ、だって、その子たち、てっぽうとかたいほうとかは、持ってなかったからね。

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