初級翻訳・ジンジャー&ピクルスのはなし 第2話

ジンジャー&ピクルスのはなし

でも〈キャラウェイシード〉のパウンドケーキやスポンジケーキ、バターロールパンだけではなかなか生きてはゆけません――ティモシーがつくるほどおいしいスポンジであってもです!

しばらくするとやまねずジョンさんとそのむすめさんがペパーミントとろうそくを売りはじめました。
ところがはかり売りをしてくれません。
ですから18センチのろうそく1ぽん運ぶのにハツカネズミ5ひきがかりで。
しかも――品物のろうそくはぽかぽかした日にはおかしなことになってしまって。
さらにやまねずのむすめさんからは切れ端の払いもどしをことわられて。
文句をつけて品をつきかえそうとしたのに。
また文句をいわれたやまねずジョンさんにしても寝たきですから「きもちええわ」としかいいそうになくて。
ものを売るどころではない感じ です。
ですからみんなよろこんだんです、なんとへにぺにサリーがおみせをまたひらくつもりだってはりがみを出したものですから――〈へにぺに かいでん セール! だいほりだしものいち! へにぺに おおやすうり! きた みた かった!〉
はりがみはほんとうにこころおどるもので。
お店のひらく日にはみんなおしかけました。おきゃくさんでぎゅうぎゅうづめ、ハツカネズミたちが大勢でビスケットの缶の上に乗っかったりしています。
おつりを数えているへにぺにサリーはちょっと頭がクラクラしそうですが、それでも「お支払いはぜったいに現金で!」と言いはる、なんだかとてもまじめな人なのです。
それからというもの、いまでも掘り出しものの品ぞろえはバッチリ。
だれでも気に入るものが、きっとそこで見つかるというわけなのです。
(おしまい)

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