初級翻訳・蛍の灯台 第2話

蛍の灯台

(東京郊外の武蔵野村にある「童心居」にてしるす)

よいよい横町

よいよい横町で
   見た月は 見た月は

半分かけてた
   朝の月 アノ朝の月

お空にぼんやり
   出た月は 出た月は

夢みて寝ぼけた
   昼の月 アノ昼の月

ウサギがお餅を
   搗(つ)く月は 搗く月は

十五夜お月で
   丸い月 アノ丸い月

雨降りお月さん

一

雨降りお月さん
雲のかげ

お嫁に行くときには
誰と行く?

ひとりで傘を
さして行く

傘がないときには
誰と行く?

シャラ シャラ シャン シャン
鈴をつけた

お馬さんにゆられて
濡れて行く

二

いそいで、お馬さんよ
夜が明けてしまう

手綱(たづな)の下から
ちょっとのぞいて見たらや

お袖でお顔を
隠しているよ

お袖は濡れても
干せば乾く

雨降りお月さん
雲のかげ

お馬さんにゆられて
濡れて行く

梅の小枝

ホーや ホケキヨや ウグイスや
ウグイスさんなら 梅の木に来い

夜はお空の お星さまも
梅の小枝で チラ チラリ

チラ チーラリ チラ チラリ
ウグイスさんなら 梅の木に来い

夜はお空の お星さまも
梅の小枝に 来てとまる

俵はごろごろ

俵(たわら)は ごろごろ
  お蔵にどっさり!

お米はざっくりこで
  チューチューネズミはにっこりこ

お星さまぴっかぴかで
  夜のお空でぴっかぴか

田んぼの鳥追い

田んぼの鳥追い
   ホーイ ホイ

スズメに追われて
   チッチッチ

あっちの田んぼへ
   チッチッチ

こっちの田んぼへ
   チッチッチ

あっちの田んぼも
   ホーイ ホイ

こっちの田んぼも
   ホーイホイ

ホーイ ホイホイ
   ホーイ ホイ

スズメに追われて
   チッチッチ

ウサギが来い

山から来い
   ウサギが来い

月夜になるから
   山道を通って来い

いそいで来い
   里の様子を見て来い

お山のウサギが
   みんなで来い

遊びに来い
   ぴょんぴょんはねて来い

お餅を搗くから
   お庭へ来い

狐の提灯

キツネの提灯 ポウ

ポウポウ キツネの
提灯行列(ちょうちんぎょうれつ) ポウ

野原は万作(まんさく:大豊作)だ
天からお金が降ってくる

海辺は大漁だ
海からお金が湧いてくる

キツネの提灯 ポウ

ポウポウ キツネの
提灯行列 ポウ

一本橋

橋が流れた
  ヨイヨイヨイサ

一本橋をかけてくれ
  仮の橋をかけてくれ

一本橋をかけたぞ
  仮の橋をかけたぞ

一本橋がゆれる
  ヨイヨイヨイサ

一本橋を渡れ
  仮の橋を渡れ

早く渡らないと
  また橋が流れてしまう

雪こんこん

サッと サラサラ
 サッと サラサラ

雪よ雪、こんこん
   降ってきなさい

泣く子は家の中へ
   ひっこみなさい

サッと サラサラ
 サッと サラサラ

山から粉雪
   降ってきなさい

泣く子のお目々に
   飛んでいきなさい

木の葉のかけくら

木の葉のかけくらべ
    エッサッサ

とんだり
  はねたり

ころころ走り出す
    エッサッサ

エッサ エッサ
    エッサッサ

木の葉の
   かけくらべ

風が吹く中
    エッサッサ

お馬と仔馬

屋根の上にお日さま
ぽっかりこ

干し草をながめて
ヒーンとないた

お馬さんは
お出かけだ

お庭にお日さま
ぽっかりこ

干し草をながめて
ヒーンとないた

仔馬も
お出かけだ

お日さまかんかん
お日さまかんかん

馬小屋は留守番で
ひっそりこ

お供はあとよ

お供はあとよ
お供はあとよ

お供はあとから
ついて来る

 エッサエッサエッササ
 エッサエッサエッササ

お荷物をかついで
ついて来る

お荷物はなに?
お荷物はなに?

お客さまへのお土産を
持って来る

 エッサエッサエッササ
 エッサエッサエッササ

お供がお土産を
かついでいるよ

烏の番、雀の番

カラスが種をまく
   スズメが見ている

スズメが種をまく
   カラスが見ている

カラスはスズメの
   見張りをしてる

スズメはカラスの
   見張りをしてる

スズメも困った
   カラスも困った

スズメもカラスも
   すっかり困っちゃった

鳶のお昼寝

枯れ木にとまって
   トビがお昼寝

落ちたらあぶないよ
   ピーヒョロ ロー
枯れ木でお昼寝
   トビが夢を見た

飛ばないとあぶないよ
   ピーヒョロ ロー

茶柄杓

甘茶がわいた
お茶がわいた

お寺の茶釜に
いっぱいわいた

柄杓(ひしゃく)でくまないと
くめないよ

柄杓でくったらば
ちょっとくめた

お釈迦さまにちょっとくんで
ちょっとあげた

張り子の虎

たんたん
  竹やぶ

走れよ
  トラよ

千里を走って
  また千里を帰れ

たんたん
  竹やぶ

はりこの
  トラよ

千里を走って
  また千里を帰れ

お猿の顔

おサルさんが山にいたころは
木の実を拾って
食べていた

木の実を拾って食べてても
お顔はやっぱり
赤かった

お顔が赤いのは生まれつき
怒っているのじゃ
ないんだよ

霜夜の狐

寒い声をだした
霜夜のキツネ
  コンコン
    コン

その声は寒いから
もう一度だせよ
  コンコン
    コン

長い夜は寒いなぁ
寒い夜は長いなぁ
  コンコン
    コン

雀の使い

スズメの使いが
    まいりました

スズメの使いが
    まいりました

どこから使いが
    まいりました

スズメの宿から
    まいりました

スズメの宿から
    まいりました

お土産をとどけに
    まいりました

粉雪

ちらりと
粉雪が
 降ってきた

お風呂場で
風呂をくめ
 風呂をわかせ

ちらりと
粉雪が
 降ってきた

柄杓に
柄がない
 底がない

底のない
手桶には
 水がない

河原で
カワセミが
 鳴いてくる

カッコ鳥

山でカッコ、カッコ
    カッコ鳥が鳴いた

山でカッコ、カッコ
    あの鳴く声は

『雨の降る
  日には
   雨傘ほしい』

『暗い
  闇夜には
   提灯ほしい』

山でカッコ、カッコ
   カッコ鳥が鳴いた

高い山から
   里を見て鳴いた

高野山

日暮れには日暮れの
鐘が鳴る

高野のお山は
紀伊の国

紀州はミカンが
いいところ

一つ数えると
日が暮れる

二つ数えると
夜が明ける

夜明けには高野で
鐘が鳴る

はぐれ島

島はひとりぼっち
ぽろりと一つ

 海の中に ホイ

ぽろり一つじゃ
友達もいないだろ

 離れ島 ホイ

いつも離れ島
ぽろりと一つ

 ひとりぼっち ホイ

一つぽろりじゃ
日が長すぎるだろ

 はぐれ島 ホイ

水鉄砲

みんな来い みんな来い
水鉄砲 しゅう
しゅう しゅう しゅう

水持って来い 水持って来い
水鉄砲 しゅう
しゅう しゅう しゅう

いそいで来い 遊びに来い
水鉄砲 しゅう
しゅう しゅう しゅう

裸足で来い かけっこして来い
水鉄砲 しゅう
しゅう しゅう しゅう

おめめとおてて

一つよいよい
この子の
お目々

歌ではやせば
すやすや
ねむる

二つよいよい
この子の
おてて

おもちゃを持たせれば
ひとりで
あそぶ

一ついやいや
この子の
お目々

見れば欲しがる
見せないと
ねだる

二ついやいや
この子のおてて

かんしゃくおこしておもちゃを
みんな投げる
みんな投げる

箱根の山

箱根のお山で
キツネが鳴いた

とんがり口して
コーンと鳴いた

とんがり口して
コーンと鳴いた

カケスが真似して
コーンと鳴いた

ほんとのキツネだと
キツネが思った

とんがり口して
ココンと鳴いた

蟹のご飯炊き

カニさんご飯炊きは
忙しいね 忙しいね

お客さまが来るから
よくお炊き

上手く炊かないと
火が消える 火が消える

消えたらご飯が
炊かれない

カニさんご飯炊きは
上手だね 上手だね

桃太郎さんのお供

桃太郎さんは
お供に 誰をつれて行った?

キジとおサルと
犬をつれて行った 行った

桃太郎さんのお供は
何を持っていった?

キジに 桃太郎さんは
槍(やり)をかつがせた

おサルに 桃太郎さんは
旗をかつがせた

犬は 桃太郎さんの
お馬になって行った

鼠の嫁入り

ネズミの嫁入り
紙の袋に
お米を入れて持っていった

ネズミの花嫁さん
ちょろちょろ歩き

お耳にかんざし
ちょこらとさしていた

お耳にかんざし
お目々はポチポチ

ネズミの花嫁さん
おヒゲが生えていた

ネズミの嫁入り
お供の皆さん

お米の入った
紙の袋を
ひっぱりひっぱり持っていった

かもめ

かもめ飛んだ 飛んだ
かもめ が 飛んだ

一羽おくれて
あとから 飛んだ

海は遠いし
渚(なぎさ)は長いかもめ飛んだ 飛んだ
あとから 飛んだ

一羽 はぐれて
いそいで 飛んだ

海は遠いし
渚は長し。

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