風が吹いている。風がうなっている。
木々も激しくしなっている。
わたしの心はこんなにも痛むのに、
もう涙さえ流れてこない。
ずっとずっと嘆き悲しんできたけれど、
この悲しみに終わりは見えない。
いっそ思い切り泣き叫んでみたら、
少しは気持ちが楽になるのだろうか。
流した涙が幸せを取り戻してくれるわけじゃない。
それはただの気休めにすぎないんだ。
ほんの少しの間でも幸せだった人は、
死ぬまでその思い出を忘れられずに苦しむ。
わたしの境遇を、
うらやましいと言う人たちがいる。
野原に生える草のようにただそこにいるだけで、
幸せなのだとでもいうの?
雨のしずくもなく、太陽にさらされて、
野や土の上でどうやって生きていけというの?
愛するあなたがいないまま、
ふるさとでひとり生きるこのつらさを。
あなたはどこにいるの、愛しい黒まゆのあなた。
どこにいるの、どうか返事をして。
ここでみじめに泣き暮らしているわたしを、
どうか見つけ出して。
あなたのもとへ飛んでいけたらいいのに。
でも、わたしには翼がない。
あなたを恋しがるあまり、枯れ果てそうなこの気持ちに、
どうか気づいてほしいのに。
誰に抱きつけばいいの?
誰に抱き寄せてもらえばいいの?
だって今はもう、ここにはいないのだもの。
わたしを愛してくれる人は。
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