2026-07

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ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第5話

「そりゃどういうことで?」「実は……私はそこからやって来たところで、もう五晩目なんですよ!」彼はコップに一杯ついで飲み干すと、考え込んでしまいました。実際、彼の服ばかりか髪にさえも、あちこちにこびりついた乾草の葉が見て取れました。彼が五日間...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第4話

二ラスコーリニコフは騒がしい場所に慣れていなかったので、前にも触れたとおり、普段は他人と一緒にいるのを避けていましたし、特に最近はその傾向がひどくなっていました。ところがこの時は、急に人なつっこい気分になったのです。何か新しいものが心の中で...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第3話

こんなもの、いくらの値打ちもありゃしないよ」「この前だって、指輪に二枚も出してあげたじゃないか。あれだって宝石屋へ行けば、新品が一枚半で買える代物だよ」「四ルーブリ貸してください。ちゃんと受け出しますから。親父の形見なんです。じきに金が入る...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第2話

きっかり七百三十歩です。いつだったか、空想にふけっていた時に数えたことがありました。当時はまだ、自分でもその計画を信じてはいませんでした。ただ、恐ろしくも魅力的な、大胆な妄想に自分をイライラさせていただけだったのです。しかし、ひと月たった今...
ドストエフスキー

初級翻訳・罪と罰 第1話

第一篇一 七月の初め、とてつもなく暑い日の夕方近くのことです。一人の青年が、S横町の小さなアパートの部屋を出て、なんとなく決まりが悪そうな様子で、のろのろとK橋の方へ向かって歩き出しました。 青年は、階段でおかみさんと顔を合わせずに済んだこ...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第34話

自分たちが今ごろ飛び込んだって、「乱暴者だ」と言われて途中で遮られるだけだ。理由を話して面会を求めても、いないと逃げるか、別室へ案内されて終わりだ。不用意に踏み込んだところで、数十とある座敷のどこにいるかなんてわかるはずがない。退屈でも出て...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第33話

とにかく、家でもう一度考え直してみてくれ」考え直すと言われても、変えようのない明々白々な理由だが、狸が青くなったり赤くなったりして、なんだかかわいそうになってきたので、ひとまず考え直すことにして引き下がった。赤シャツには一言も口をきかなかっ...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第32話

用心しないとやられるぞ」と忠告してきた。「どうせ臭い奴だろうが、今日から急に臭くなったわけじゃないだろ」と返すと、「お前、まだ気づかないのか。昨日わざわざ俺たちを誘い出して、喧嘩の真っ只中へ引きずり込んだのは、あいつの策略なんだよ」と教えて...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第31話

山嵐はどうしたかと見回すと、紋付の羽織をズタズタにされて、向こうで鼻を拭いている。鼻の頭を殴られて、ずいぶんと出血したらしい。鼻が腫れ上がって真っ赤になっていて、ひどく見苦しい。俺は絣(かすり)の着物を着ていたから泥だらけにはなったけれど、...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第30話

今度は「陸海軍万歳」と赤地に白く染め抜かれたものが風に揺られて、温泉の町から相生村の方へ飛んでいった。たぶん観音様の境内にでも落ちたことだろう。式の最中はそれほどでもなかったが、今はとんでもない人出だ。田舎にもこんなに人間が住んでいたのかと...
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