かぜのこが、にこにこ笑顔で木のうえから、
すぐ下にいる男の子を見下ろしてみたよ。
湖のほとりで遊びのまっ最中、
おもちゃの小さな船をぷかぷかと浮かべて遊んでいるよ。
かぜのこは、あと先のことも考えないで、
男の子のすぐそばへぴょーんと飛び降りた!
そして「ぴゅうっ」と船に追い風を吹かせると、
男の子も大喜びで大満足。
かぜのこは、男の子の小さなおててをぎゅっとつかんで、
「さあ、行くよ!」とまっしぐらに走り出した。
丘をこえ、野原をのぼったりくだったり、
男の子もさすがに息切れしちゃうよ。
きれいに実ったリンゴの木のまえで、
かぜのこはぴょいと木にのぼって、
夢みたいにきらきら光るリンゴを、
ゆさゆさ揺すって地面に落としていくよ。
すると、ころころと転がるイバラの実の子が、
しょいかごいっぱいのお返しだよ。
さてさて、食いしん坊の男の子は、
これにはもちろん大満足!
かぜのこはわくわくが止まらなくなって、
ふいにふざけて、色とりどりの葉っぱを、
風でビューッと吹きちらしちゃうものだから、
男の子も楽しくてたまらない!
さあ、ぴょんと雲にまたがって、
ふたり一緒に空をひとっとびだ!
かぜのこは地面にむかって「やっほー!」と叫び、
おひさまに向かって「こっちにおいでよ!」と呼びかける。
やがて、ふたりはおうちのまえに到着。
かぜのことお別れの時間だよ。
「ねえ、明日もふたりで遊ぼうね!」
「うん! じゃあ、またね!」と男の子。
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