」
ナトキンのうるささといったらもうあらしのようで、あげくのはてにしまぬしさまのずじょうにぴょーんととびかかったのです!……
するとみんないっせいにちらばって、ちゅーとさけんでおおさわぎ。
ぜんいんがあわてふためき、やぶのなかへときえてしまいました。
やがてこっそりもどってきてきのうらからようすをうかがうと、しまぬしさまはとぐちのところにすわったままびくともせずめをとじていて、まるでなにもなかったかのよう。
* * * *
ところがナトキンがぬしさまのおなかのけのなかにおさまっているではありませんか!
ここでおはなしがおちそうなものですが、そうはいきません。
ぬしさまはナトキンをおうちのなにつれこんで、そのしっぽをつかんでかわをはごうとしました。
けれどもナトキンもぐっとつよくひっぱったので、しっぽはまんなかでちぎれてしまったのです。
そのままかいだんをかけあがって、やねうらのまどからにげだしました。そんなわけで、いまのいまでも、木の上にのぼってナトキンになぞなぞなんか出そうものなら、小枝を投げつけてきて、ジタバタと地団駄(じだんだ)を踏んで、ぷんすか怒ってわめきちらすのです――
「くそっ――くそっ――くそっ――くっそ――くそおおおっ!」
(おしまい)
コメント