「これはなんて不思議なんだろう」と驚いていると、昨日のつばめがスイスイと飛んできました。
そこで二羽は、南の国を目指して、雲やかすみをくぐり抜けながら旅立ちました。
そんなこととは少しも知らない村の人々は、あの日から乞食の子がどこへ姿を消したのかと、首をかしげて不思議がっていました。
つばめとなった乞食の子は、南の暖かな国へ行って、なんとその国の王さまになりました。
その次の年から、毎年一年に一度ずつ、昔の自分の村へと飛んできたのでした。
そこには、自分がいつも寝泊まりしていた森があります。
また、おいしいお菓子を奪い取った子供や、財布の小銭をまき散らさせられたおじいさんや、自分を荷車に乗せて遠くへ置いてこようとした男なども、みんな相変わらずその村に生きていて、ときどき自分(乞食の子)のうわさをしているのを耳に挟むのでした。
けれど、いま目の前にいるつばめが、あの乞食の子だったなんてことは、村の誰も知る者はいなかったのでした。
初級翻訳・つばめと乞食の子 第2話
つばめと乞食の子
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