初級翻訳・チギウィンクルおばさんのはなし 第2話

チギウィンクルおばさんのはなし

「その のりのなかに ひたしてるの なあに?」
「こりゃ しずからトムの シャツの えりさ ―― ひどく とくべつでね!」と チギウィンクルおばさん。
「さあて アイロンがけも おしまい。
ふくを ほしに いかなきゃ。
」

「その かわいらしい ふかふかふわふわは なあに?」と リューシ。
「まあ、 こりゃ スケルだにの こひつじちゃんたちの けいとの うわぎだね。
」
「あれ、 うわぎって。
ぬげるの?」
「そうさね、 ごめんなさいね、 ほれ かたの ひつじじるしを ごらん。
こっちが ゲイツガースの ぶんで、 このみっつが リトルタウンからのだね。
いつも あらうときに しるしを つけとくんだよ!」と チギウィンクルおばさん。
かたち おおきさ さまざまの ふくが みんな つるされていきます ―― ねずみの ちゃいろい コートが たくさんに、 もぐらの くろい あやおりチョッキ 1まい、 きたりすナトキンの しっぽのない あかい えんびふく、 あなうさピーターの ちっちゃく ちぢんだ あかい うわぎ、 あと あらってるうちに しるしの とれてしまった スカート ―― するうち、 とうとう かごは からに!

 それから チギウィンクルおばさんは おちゃを いれまして ―― じぶんのと、 リューシのを。
ふたりは だんろまえの ながいすに こしかけ、 おたがい よこめを むけあって。
チギウィンクルおばさんの ティーカップを もつ ては、 それはもう まっちゃっちゃ、 せっけんの あわで しわっしわで。
それに うわぎや ずきんの あちこちから とげとげの けさきが なかから そとへ つきでていました。
なので リューシは あんまり ちかくに すわらないようにして。
おちゃが おわると ふたりは せんたくものを つつみに まとめました。
リューシは ハンカチを きれいになった じぶんの エプロンのなかに おりたたんで、 ぎんいろの あんぜんピンで とめます。
そのあと どろのすみで だんろを もえあがらせて、 そとへ でると とじまりして かぎを しきいの したに かくしました。
そして おかを とことこ おりていく リューシと チギウィンクルおばさん。
つつみを ふたつ かかえて!
 みちを ながなが くだっているあいだ いろんな どうぶつたちが かおを あわせようと しげみから でてきます。
はじめに であったのは あなうさピーターと ばにばにベンジャミン!

 おばさんは きれいになった ふくを ふたりに わたしました。
このあたりの ちいさな どうぶつ・ことりたちは みんな チギウィンクルおばさんの おせわに なっているのです。というわけで、おかの ふもと、またぎ石のところへ たどりつくころには、はこぶものは もうリューシのぶんしか のこっていません。
リューシは つつみを てに もってまたぎ石を ぴょんと のぼり、それから ふりかえって、あのせんたくおばさんに「さようなら、ありがとう!」と いったのですが――
おっかしな ことに! チギウィンクルおばさんは、ありがとうも いわなければ、クリーニングの おかねも まつことすらしないで、いなくなってしまったのです!
おばさんは もう、おかを ぐんぐん かけあがっていました――
おばさんの あの しろい フリルの ずきんは どこへいったのでしょう? かたかけは? うわぎは? スカートは――?

ほんとに どんどん ちっちゃくなって―― まっちゃっちゃで―― とげだらけ!
そう! チギウィンクルおばさんは、ただの はりねずみだったのです!
* * * *
(さて、リューシちゃんが またぎ石のところで うとうと おひるねをして、ゆめを みただけだという ひとも いますが――
それなら どうして、ハンカチ3まいと エプロン1まいが、きちんと あんぜんピンで まとめられているのでしょう?
それに――
わ・た・しは、キャット・ベルという おかの うらに ある小さなドアを、この目で みたことが あるんですよ――
しかも わ・た・しは、チギウィンクルおばさんと、だいの なかよしなんですよ!)

(おしまい)

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