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柳田 国男

初級翻訳・遠野物語 第3話

○この「一里」というのは、普通よりも短い小道(おみち)、つまり坂東道(ばんどうみち)のことで、一里が五丁(ちょう)あるいは六丁くらいの短いものなんだよ。○「タッソベ」という地名も、きっとアイヌ語なんだろうね。岩手郡の玉山村(たまやまむら)に...
柳田 国男

初級翻訳・遠野物語 第2話

最近の世にある、作り話の御伽百物語(おとぎひゃくものがたり)のたぐいと比べると、あちらの人たちは最初から面白おかしく作ろうという下心がみみっちく、書かれていることが本当のことでないと誓うこともできません。ぼくは、この自分の本がそんな俗なもの...
柳田 国男

初級翻訳・遠野物語 第1話

この本を、外国にいる人たちに贈ります。このお話は、すべて遠野(とおの)の町に住む佐々木鏡石(ささききょうせき)くんから聞いたものです。昨年の明治四十二年の二月ごろから、夜になると時々ぼくの家へ遊びに来て、この不思議なお話を聞かせてくれたので...
海野 十三

初級翻訳・透明猫 第5話

ただ一つ残った問題は、羽根木博士の研究のことなんだけど、博士はこれまで誰も発見できなかったこのすごい研究の成果を、これからいったいどんな分野に役立てて使っていこうかまじめに、今まさに考えているところだそうだよ。
海野 十三

初級翻訳・透明猫 第4話

まだ自分の順番が来ていないお客さんたちは、箱をのぞきこみながら、「猫の声はするのに、姿がまったく見えないぞ!」と、ワクワク感をますますふくらませていきました。「これは何か特別な魔術にちがいない!」と、箱の中を隅から隅まで手で探るお客さんもた...
海野 十三

初級翻訳・透明猫 第3話

そして、うんとおもしろいおみやげ話をしましょう」 と、いう遺書を、机の上において去った。妙な福の神 どこというあてもなく、青二は歩きつづけた。頭には、スキー帽をかぶり、風よけをふかくおろして顔をかくした。それからオートバイに乗る人がよくかけ...
海野 十三

初級翻訳・透明猫 第2話

二階へあがったものの、青二は、ちょっと困ってしまった。このあやしい動物をどこへおいたらいいかということだ。そのままおいておけば、きっと出ていってしまうだろう。逃げられたんでは、いやだ。戸棚に入れようか。いや、猫はふすまを破ることなんか平気だ...
海野 十三

初級翻訳・透明猫 第1話

崖下の道 いつものように、見慣れた崖下を歩いていたのは青二(あおに)でした。 崖の上には素敵な住宅がずらりと並んでいて、赤い屋根の洋風のお家も少なくありませんでした。 崖下の道の、崖とは反対側は、雑草がボーボーに生い茂った低い土手が下の方へ...
江戸川 乱歩

初級翻訳・透明怪人 第34話

」明智は、グルッと、人々の顔を見まわしました。みんなの目が、飛びだしそうに、見ひらかれています。みんなが石にでもなったように、身うごきするものもありません。「おわかりになりましたね。そうです。老怪人に化け、明智に化けた黒川記者、その黒川もほ...
江戸川 乱歩

初級翻訳・透明怪人 第33話

黒川はあのとき、奇術師のはやわざで、真珠塔をガラス箱の中から、ぬきとっておいたのだよ。だから、夜中に、みんなが金庫の前に、がんばって、賊をまっていたときには、とっくに金庫はからっぽになっていたのさ。そのとき、怪人がしのびこんだように、感じら...
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