宮沢 賢治

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宮沢 賢治

初級翻訳・風野又三郎 第3話

もう僕は早く谷から飛び出したくて、飛び出したくて仕方なかったんだよ。するとちょうどいいことにはね、いつの間にか上の方がたいへん空いているんだ。さあ、僕はヒラッと飛び上がった。そしてピュウ、ただ一足でさっきの白い着物の一団のところまで行った」...
宮沢 賢治

初級翻訳・風野又三郎 第2話

一郎と五年生の耕一(こういち)とは、ちょうど午後二時に授業が終わりましたので、いつものように教室の掃除をして、それから二人一緒に学校の門を出ました。そのとき、二人の頭の中は、昨日の変な子でいっぱいになっていました。そこで二人はもう一度、あの...
宮沢 賢治

初級翻訳・風野又三郎 第1話

九月一日 どっどどどどうど どどうど どどう、 ああまいざくろも吹きとばせ すっぱいざくろもふきとばせ どっどどどどうど どどうど どどう 谷川の岸に、小さな四角い学校がありました。 学校といっても、入口と、あとはガラス窓が三つ付いた教室が...
宮沢 賢治

初級翻訳・雪渡り 第3話

狐の学校の生徒たちは、あまりの嬉しさにみんな踊り出しました。キック、キック、トントン。キック、キック、トントン。「昼はカンカン日のひかり、 夜はツンツン月あかり。 たとえからだを、さかれても、 狐の生徒はうそ云うな。」キック、キック、トント...
宮沢 賢治

初級翻訳・雪渡り 第2話

あいつは臆病だから、とてもこっちへは来そうにありません。けれど、もう一度叫んでみましょうか。」そこで三人はまた叫びました。「堅雪かんこ、凍み雪しんこ、鹿の子ぁ嫁ほしい、ほしい。」すると今度は、ずっと遠くで風の音なのか笛の声なのか、あるいは鹿...
宮沢 賢治

初級翻訳・雪渡り 第1話

雪渡り その一(小狐の紺三郎) 雪がすっかり凍りついて、まるで大理石よりも堅くなりました。空までもが、冷たくてなめらかな青い石の板でできているようです。「堅雪かんこ、凍み雪しんこ」 お日様がまっ白に燃えあがって、百合の花のような匂いをふりま...
宮沢 賢治

初級翻訳・蜘蛛となめくじと狸 第3話

「土俵に塩をまかなくちゃダメだ。そら。シュウッ。」塩がまかれました。なめくじが言いました。「カエルさん。今度はきっと私なんか負けますね。あなたは強いんだもの。ハッハハ。よっしょ。そら。ハッハハ。」カエルはものすごい勢いで投げつけられました。...
宮沢 賢治

初級翻訳・蜘蛛となめくじと狸 第2話

獲物がどんどんたまっていき、腐ってしまいました。そして、クモの夫婦と子供たちにもその腐った病気がうつってしまいました。そこで四人は、足の先からだんだん腐っていってドロドロになり、ある日とうとう雨に流されてしまいました。それは蜘蛛暦三千八百年...
宮沢 賢治

初級翻訳・蜘蛛となめくじと狸 第1話

蜘蛛と、銀色に光るなめくじと、それから一生顔を洗ったことのない狸は、みんな立派な選手でした。けれども、一体何の選手だったのかは、私にもよくわかりません。山猫が言うには、三人はそれはそれは実に本気の競争をしていたのだそうです。一体何の競争をし...
宮沢 賢治

初級翻訳・蛙のゴム靴 第3話

さあ走ろう、さあ!ほら!」「痛いよ!放せったら放せってば!えい、ちくしょう!」「早く、早く!ほら、もう大丈夫だから。おや?君の靴がボロボロじゃないか。いったいどうしちまったんだい?」カン蛙のゴム靴は本当にボロボロになってしまい、足のあちこち...
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