新美 南吉

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新美 南吉

初級翻訳・良寛物語 手毬と鉢の子 第9話

ちょうど、家で叱られるたびに頭を叩かれる子供が、学校で先生から軽く注意される時でも、つい手を上げて頭をかばおうとしてしまうのと同じことです。栄蔵は自分で、こんな癖はよくないことだと分かってはいるのですが、しょっちゅう友達からからかわれたり、...
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初級翻訳・良寛物語 手毬と鉢の子 第8話

この世にはさまざまな汚いものや見苦しいもの、病気や苦しみがあるけれど、それにもかかわらず、この世は美しく人間はいいものだということを、その笛の音は聞く人にしみじみと感じさせました。武士は、自分が探している仇敵が笛の名人であったということを、...
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初級翻訳・良寛物語 手毬と鉢の子 第7話

そして一年後、武士は再び京都にやって来ました。今度京都にやって来たのは、だいたい、仇敵が京都にいるという見当がついたからでした。ある旅商人が、京都で笛のうまい人を見たと話していたのです。よく聞いてみると、それはどうやら兄さんの仇敵らしかった...
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初級翻訳・良寛物語 手毬と鉢の子 第6話

お母さんには、もうかける言葉がありませんでした。自分も一緒に泣きながら、やさしく栄蔵の背中をさすってあげるだけでした。三 敵討(かたきうち)の話「よし、それじゃ今日は、一つお話を聞かせてあげよう」と、年とったお坊さんが言いました。広い境内を...
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初級翻訳・良寛物語 手毬と鉢の子 第5話

うまい具合にいけば、大人たちが「ほらよ」と言って、煮えた里芋やこんにゃくの一片を子供たちにくれることがあるのです。それに、まんざら鹿の仔に対して興味がないわけでもありませんでした。棒切れで突っついてみたら、どんな悲鳴を上げるだろうか、とも思...
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初級翻訳・良寛物語 手毬と鉢の子 第4話

ここにある本は、みんなお前のものになるのだ」お祖父さんは、小さな栄蔵の中に、学問を好む魂の芽生えを見つけたのです。お祖父さんにはそれが嬉しかったのです。――代々橘屋は学問を愛してきた。この子もまたそれを受け継いで愛していく。こうして橘屋の将...
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初級翻訳・良寛物語 手毬と鉢の子 第3話

長い間名主をしていたお祖父さんは、酒飲みの漁師がお役所に納める税金を持ってこないときに、こういう顔で睨みつけることを栄蔵は知っている。栄蔵がお祖父さんの問いにうなずくと、お祖母さんが、「随分よく響いたじゃないかえ。栄坊にそんな力があるなら、...
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初級翻訳・良寛物語 手毬と鉢の子 第2話

だから栄蔵も他の子供たちから、だんだん遠ざかるようになってしまったのです。「それじゃあ、角ちゃん家は旦那衆(お金持ち)だね。小判がうんとあるんだね」と一人の子が佐渡から来た子に聞きました。「ううん」と角ちゃんはちょっと詰まりましたが、すぐこ...
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初級翻訳・良寛物語 手毬と鉢の子 第1話

### この本のはじめに 良寛(りょうかん)という名前のお坊さんが、今から百五十年くらい前に住んでいました。この本には、そのお坊さんのことが書かれています。 君たちの中には、西郷隆盛(さいごうたかもり)や、乃木(のぎ)大将、ナポレオン、ジン...
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初級翻訳・登つていつた少年 第2話

杏平は草の中から梅の実を拾い上げ、さらに落ちていないかとあたりを探しました。熟した梅の実には、たっぷりとした果肉と、お酒のような芳醇な匂いがありました。杏平はそれを皮の上から舌でなめてみました。舌に、かすかな酸っぱさがピリッと刺激しました。...
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