江戸川 乱歩

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少年探偵団

初級翻訳・少年探偵団 第33話

「よし、ここでいい」二十面相の青年紳士は自動車をとめさせ、料金をはらうと、そのまま丘の上へとのぼっていき、木立ちをくぐって、洋館の玄関へはいってしまいました。読者諸君、ここが二十面相のかくれがでした。賊はとうとう安全な巣くつへ逃げこんでしま...
少年探偵団

初級翻訳・少年探偵団 第32話

東京の読者諸君は、水道の係りの人たちが、あの丸い鉄のふたをとって、地中へもぐりこんで、工事をしているのを、よくお見かけになるでしょう。今、二十面相は、その鉄のふたをひらいたのです。そして、ヒョイとそこへとびこむと、すばやく中から、ふたをもと...
少年探偵団

初級翻訳・少年探偵団 第31話

ああ、なんという用心ぶかさでしょう。まんいちのばあいのために、彼はぬけ穴の中へ、こんな変装用の衣装をかくしておいたのです。「おっと、わすれちゃいけない。まず髪の毛の染料と顔のしわを落とさなくっちゃあ。」 二十面相は、じょうだんのようにつぶや...
少年探偵団

初級翻訳・少年探偵団 第30話

その静けさをやぶったのは、五人のうちのだれかがはげしい勢いで動きだしたのと、それから、少女の洋服を着ている小林少年が、「アッ、先生、二十面相が!」 とさけぶ、けたたましい声とでありました。さすがの二十面相も、ほんものの門野支配人があらわれて...
少年探偵団

初級翻訳・少年探偵団 第29話

いったい明智さんは何を言っているのでしょう。頭がどうかしてしまったのでしょうか。「そうです。ここには、ぼくたち四人だけです。しかし、二十面相はやっぱりこの部屋にいるのです。」「先生、あなたのおっしゃることは、私たちにはさっぱりわけがわかりま...
少年探偵団

初級翻訳・少年探偵団 第28話

家にはこの秘密を知っているものはひとりもいないはずだし、それに、この部屋には、たえず、わしががんばっていましたから、置きかえるなんてすきはなかったはずですが……。」「それは、ぼくが命じて置きかえさせたのですよ。」 明智探偵は、あいかわらず落...
少年探偵団

初級翻訳・少年探偵団 第27話

ひょっとしたら、魔法使いの二十面相は、目に見えない気体のようなものになって、部屋の中のどこかに、たたずんでいるのでしょうか。「門野君、やっぱりあいつはどっかにいるんだ。目には見えないけれど、この近くにいるにちがいないんだ。店の者にいいつけて...
少年探偵団

初級翻訳・少年探偵団 第26話

門野支配人は、主人よりもいくらか勇気があるらしく、さほど恐れる様子もなく立ち上がると、鍵を開けて戸を押し開き、外の廊下を見渡しました。「誰もいやしません。おかしいですねえ」老人がそう言って戸を閉めようとすると、またしても、どこからともなく、...
少年探偵団

初級翻訳・少年探偵団 第25話

小娘は、しばらくふたりのようすをながめたうえ、また音もなく戸をしめて、立ちさってしまいましたが、それから五分ほどたって、支配人の門野老人が、やっと穴を掘りおわったころ、とつぜん、家の裏手のほうから、おそろしいさけび声が聞こえてきました。「火...
少年探偵団

初級翻訳・少年探偵団 第24話

」手のひらに書かれた予告の数字に、主人の大鳥氏はすっかり怯えてしまいました。賊は黄金塔の部屋へ何食わぬ顔でしのびこんだだけでなく、眠っている主人の手のひらに筆で文字を書き残していったのです。板戸と非常ベルの二つの関所は、まったく役に立ちませ...
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