江戸川 乱歩

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江戸川 乱歩

初級翻訳・鉄塔の怪人 第9話

しかし、手をかけたかと思うと、探偵はハッとしたように厳しい顔つきになりました。「賢二君、ちょっとそちらを向いてごらん。きみの背中に、なんだか這っているよ」賢二少年が気持ち悪そうにして後ろを向くと、その学生服の背中に、黒くて大きな虫がモゾモゾ...
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初級翻訳・鉄塔の怪人 第8話

先生は悪人を捕らえるために、この落とし穴を作っておかれたのです。それをあべこべに、敵に利用されたのですよ」「それじゃあ、本物の明智さんはどこにおられるのだろう。まさか、明智探偵まで敵のとりこになったのじゃあるまいね」「二、三日旅行中なのです...
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初級翻訳・鉄塔の怪人 第7話

今日は遠くへ使いに行っていて留守です。先生の奥さんも女中を連れてお出かけで、うちには先生とぼくとふたりきりですよ。ぼくは近ごろ先生の助手になった近田という者です。これでも名探偵のたまごですよ」と、この青年、なかなかの話し好きです。やがて書斎...
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初級翻訳・鉄塔の怪人 第6話

広田はドアのそばに近づきました。しかし、それを開くのにはよほどの勇気がいります。彼はそこに立ちすくんだまま、しばらくためらっていました。するとそのとき、そのドアがひとりでに、すこしずつ開きはじめたではありませんか。中から開いているのです。そ...
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初級翻訳・鉄塔の怪人 第5話

机の下や引き出しの中まで調べてみましたが、一匹も見つかりません。まるで幽霊のように消え失せてしまったのです。あとでそのことをふたりがお父さんに話しますと、お父さんの太一郎さんは変な顔をして考え込んでおられました。いよいよあの村瀬という男が、...
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初級翻訳・鉄塔の怪人 第4話

その証拠に、いつかの晩のカブトムシは、数寄屋橋で消えたままどうしても見つからなかったじゃないか。鉄塔王国にはこんなおそろしい武器があるんだよ。その武器をもって、子どもたちをさらっていくんだ。頭のいい、かわいらしい、じょうぶな子どもばかりをさ...
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初級翻訳・鉄塔の怪人 第3話

運転手は、すぐ目の前に迫る一角獣のようなツノを見ました。その後ろでギラリと光る、巨大な二つの目を見ました。そして、恐怖のあまり気を失ってしまいました。外から見ていると、怪物は自動車の真正面から車体の上へと這い上がり、屋根を乗り越えて後ろへと...
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初級翻訳・鉄塔の怪人 第2話

夕闇はますます深くなって、まわりからヒシヒシと夜が迫ってくるのが感じられるのでした。【深夜の妖虫】そんなことがあって数日後、真夜中の銀座通りに、じつに前代未聞の恐ろしい事件が起こりました。中学二年の山村志郎少年は、銀座裏の小さなお菓子屋さん...
江戸川 乱歩

初級翻訳・鉄塔の怪人 第1話

【のぞきカラクリ】 名探偵・明智小五郎の少年助手、小林芳雄くんは、ある夕方のことでした。先生のおつかいの帰り道、麹町(こうじまち)にある探偵事務所の近くの、ひっそりとした通りを歩いていました。 麹町には、戦争のあとが今も残っていて、広々とし...
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初級翻訳・鉄人Q 第19話

何千人ともしれないおばけどもが、一つ目小僧になったり、ポケット小僧になったりするのです。もう、わけがわかったので、こわくもなんともありません。ふたりは、どうすれば、このかがみの部屋から出られるだろうと、相談しはじめました。すると、そのときで...
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