初級翻訳・おばあさんと黒ねこ 第3話

おばあさんと黒ねこ

薬売りは疫病にきく薬の製造法と、下熱剤の造り方を村の人に伝授しました。
この旅人は、小判を携えて、いずこへか去ってしまいました。
その後で村の人は、薬売りから教えられた薬を製造しました。
この薬もたいへんによく病気にきいたのであります。
「こうなったのも、おばあさんのしてくだされたことだ」と、村の人はおばあさんに感謝しました。
そして、黒ねことからすの絵を薬の袋に描くことにしました。
疫病にきく、毒下しの薬袋には黒ねコの絵を描き、下熱剤の薬袋にはからすの絵を描きました。
村の人は、造った薬をおぶって、それから、山を越えて他国へ売りに出てゆきました。
国々を春、夏、秋、冬と巡って、薬が尽きると、また自分の村へ帰ってきたのです。
北国のさびしい村は、こうしていつしか名高い薬の産地と知れ、富んだ町となりました。

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