変だなと思いながら中身を三行ほど見たとき、まあ、どんなに驚いたことでしょう!
こんな悲しい知らせなら、自分が死んで棺桶に入るまで封を開けなかったのに――と、まっ青になりながら、とまどい、震える手でその手紙をぎゅっと握りしめました。
どうしてまあ、お妙ちゃんが死んでしまったんだろう。どうして死んでからまた手紙をくれたんだろう――私はこの文字を何度も何度も繰り返し、繰り返し読みました。
どう読んでも、間違いなくその通りのことが書かれていました。
私は涙すら出ませんでした。
ただ何となく、あまりにも信じられないような、でも信じるしかないような、そんな気持ちでどうしようもなくなって、同じ場所にいたおゆきちゃん宛てに、くわしく知らせてほしいと頼みました。
すぐに返事が届きました。
病気が何だったのかは最後まで教えてくれなかったこと、亡くなる時に私があげた筥迫(はこせこ)を抱きしめていたこと、うわ言で「お百合ちゃん、お百合ちゃん」と呼んでいたことが書かれていました。
そして、「亡くなるその時まで握りしめていて、『死んだらこれを(お百合ちゃんに)』と言い残した扇は、少し口紅がついていますが、お送りいたします」と書いてありました。
青貝の螺鈿の小箱、口紅のかすかに残る舞扇、紫のふくさ――私はまるで夢の中の物語を見ているように、あるいは聞いているように、青貝の光に誘い出される涙に濡れ、口紅の跡からあの玉虫色に輝く唇を思い出していました。
お妙ちゃん――雛勇はん――どちらから呼んでも何となくしおらしくて愛らしい舞い子は、私の若く踊るような心の中に、あたたかくて、そして切ない思い出を刻み込んでくれたのでした。
初級翻訳・ひな勇はん 第6話
ひな勇はん
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