初級翻訳・まざあ・ぐうす 第3話

まざあ・ぐうす

そのお城には戸がひとつもないから、
どろぼうたちまで入りこんで、金のりんごをぬすんでいく。

朝焼け夕焼け

朝焼け小焼けは、
ひつじかいの心配の種。
夕焼け小焼けは、
ひつじかいの楽しみの種。

風がふきゃ

風がふけば、
まわります、
粉ひき車よ。
風がやめば、
とまります、
粉ひき車さ。

文なし

一文なしの文三郎、その文三郎をさらおうと
どろぼうどもがやってきた。
逃げた、逃げた、煙突のてっぺんまで登ってった。
しめた、しめたとどろぼうどもがおっかけた。
それをみて文三郎、そろりとむこうへ逃げおりた。
こうなりゃもう見つかるまい。
かけた、かけた、十五日に十四マイル、
それでふりむいてみたけれど、もうだあれも見えなんだ。

ファウスト国手

ファウスト先生はいい人で、
時々、お弟子たちをひっぱたく。
ひっぱたいて、おどらして、追い立てて、
イギリスを出てからフランスへ、
フランスを出てからスペインへ、
そしてまた、ひっぱたいて逆もどり。

とことこ床屋さん

とこ、とこ、床屋さん、
ぶたの毛を少しくれないか、
かつらがひとつ必要なんだが、
何本あれば足りるかな。
二十四本あれば十分だ。
フンとお鼻をならしてごあいさつ。

おくつの中に

おくつの中におばあさんが住んでいる、
子供がどっさりいて、しまつがつかない、
おかゆばかり食べさせて、パンもなにもやらずに、
おまけにこっぴどくひっぱたいて、
「さあ寝ろ、ちびら、さっさと寝ちまえ」

一つの石に

一つの石に小鳥が二羽。
ファ、ラ、ラ、ラ、ラルド。
一羽がとんでった、一羽がのこった。
ファ、ラ、ラ、ラ、ラルド。
また一羽とんでった、だあれもいなくなった。
ファ、ラ、ラ、ラ、ラルド。
石だけぽつんと残った。
たったひとり残った。
ファ、ラ、ラ、ラ、ラルド。

コオル老王

お年寄りのコオル王は愉快なおじいさん、
愉快なおじいさん、
すぐにパイプをくゆらせて、お酒を飲んでね、
そして胡弓(こきゅう)ひきを三人ほどお呼び出し。
どの胡弓ひきも腕のいい胡弓もちで、
なかでも一番なのは王さまの胡弓よ、
 ツウイ・ツウイズル・デイ、ツウイズル・デイ。
……
さあさあ胡弓ひきがひきだしたよ、お聞きなさい。
だれと比べようか、めったにいないだろう、
コオル王さまとその胡弓ひきたちは。

雨、雨、いっちまえ

雨、雨、いっちまえ、
またいつか遊びに来なよ、
今は外で遊びたいんだ。

花壇にぶた

お庭の花壇にぶたが出た。
それ行け、とっつかまえろ。
小麦の畑にうしがきた。
走れ、走れ、男の子。
クリームのおなべにねこがいる。
走れ、走れ、女の子。
山火事だ!
走れ、走れ、男の子。

日の照り雨

日の照り雨、
小半時(30分)ももてやしない。

いばらのかげに

いばらのかげには、
ひもじさと、寒さがある。
花さくかげには、
白金と、黄金がある。

セント・クレメンツの鐘

のぼれいそいそ、またおりなされ、
鐘はロンドン、数ほどあるよ。
「オレンジにレモン」
セント・クレメンツの鐘がなる。
「標的と、標的の星」
セント・マーガレッツの鐘がなる。
「煉瓦に瓦」
セント・ギルスの鐘がなる。
「半ペンスに、ファシング(4分の1ペンス)」
セント・マーチンズの鐘がなる。
「パン菓子におせんべい」
セント・ピーターズの鐘がなる。
「二本の枝に、ひとつのりんご」
ホワイト・チャペルの鐘がなる。
「灰かきに、火ばし」
セント・ジョーンズの鐘がなる。
「湯わかしに、おなべ」
セント・アンズの鐘がなる。
「バルドペート(はげ頭)じいさんよ」
オルトゲートののろい鐘。
「おまえに十シリング貸しがあるぞ」
セント・ヘレンズの鐘がなる。
「いつ払ってくれるんだい」
ふるいベールの鐘がなる。
「おいらが金持ちになったらな」
ショアディッチの鐘がなる。
「そしたら頼むよ、そのときは」
ステップニーの鐘がなる。
「おれに知ったこっちゃないね」と
ボウの大きな鐘の声。
さあ来た、手燭(てしょく)がお床へおまえを照らしにきた。
さあ来た、首切り役人がおまえのその首をちょんぎりに。

おうまのり

レディのおうまのりゃ、
 ツリイ、ツレ、ツレエ、
 ツリイ、ツレ、ツレエ。
レディのおうまのりゃこんなもんよ、はい。
ツリイ、ツレ、ツレエ。
ツリ、ツレ、ツレエ。
ジェントルマンのおうまのりゃ、
 ガロップ・エ・ツロット(駆け足、早足)。
ガロップ・エ・ツロット。
ジェントルマンのおうまのりゃこんなもんだ、ほい。
ガロップ・エ・ツロット、ガロップ・エ・ツロット。おひゃくしょうのうまのりゃ、
 ホッブルデイ・ホイ、
 ホッブルデイ・ホイ。
おひゃくしょうどんのうまのりゃこんなもんじゃ、はあ。
ホッブルデイ・ホイ、ホッブルデイ・ホイ。

小径にむすめ

小径のほとりにひとりのむすめが、
なんだかいってるけど、はっきりゃいえないで、
 ぐっつ、ぐっつ、ぐっつぐつ。
むこうの小岡にひとりの男が、
たってはいれども、じっとしちゃいられず、
 ひょっこり、ひょっこり、ひょっこりしょ。

月の中の人

月の中の人が、
ころがっておちて、
北へゆく道で、
南へいって、
こごえた豌豆(えんどう)汁で、
お舌をやいてこがした。

十人のくろんぼの子供

十人よ、くろんぼの子供が十人よ。
おひるによばれてゆきました。
ひとりがのどくびつまらした。
そこで、九人になりました。
九人よ、くろんぼの子供が九人よ。
どの子もどの子もあさねぼうで、
ひとりがとうとうねすごした。
そこで、八人になりました。
八人よ、くろんぼの子供が八人よ。
いっしょにデボンを旅してて、
ひとりがとちゅうでとどまった。
そこで、七人になりました。
七人よ、くろんぼの子供が七人よ。
木ぎれきりにとみないって、
ひとりがまふたつに腹きった。
そこで、六人になりました。
六人よ、くろんぼの子供が六人よ。
はちの巣いじって、かまってて、
ひとりがくまんばちにさされた。
そこで、五人になりました。
五人よ、くろんぼの子供が五人よ。
けんかしてお訴訟をおこした、
ひとりが裁判所へゆきました。
そこで、四人になりました。
四人よ、くろんぼの子供が四人よ。
みんなで海へとでかけたら、
赤いにしんにひとりがのまれた。
そこで、三人になりました。
三人よ、くろんぼの子供が三人よ。
こんどは動物園へいったれば、
くまめがひとりをひん抱いた。
そこで、ふたりになりました。
ふたりよ、くろんぼの子供がふたりよ。
かんかん日だまりにすわりこみ、
ひとりがちぢれてやけしんだ。
そこで、ひとりになりました。
ひとりよ、くろんぼの子供がひとりよ。
いよいよ、たったひとりよ、
その子がお嫁とりにでていった。
そこで、だあれもなくなった。

お月さまの中のおひとが

お月さまの中のおひとが、
お月さまの外をながめて、
そして、こうおっしゃるわ。
いま、いま、わたしはおきかかる。
赤子のみんなはいまお寝る。

クリスマスがきますわい

右や左や、クリスマス。
がちょうがふとってめえりやす。
どうぞや一ペンニイ、
じいめが帽子にほうりこんでくだされ。

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