初級翻訳・ワンダ・ブック――少年・少女のために―― 第26話

ホーソーン ナサニエル

それは本当のことなのですから」

「わたしたちはあなたを信じるよ!」とエピミーシウスとパンドーラは声を揃えて叫びました。

そして彼らは、本当にホウプを信じました。いや、彼らばかりでなく、その後この世に生まれた人は誰でも、その通りにホウプを信じてきたのです。

実際のところを言えば――たしかに、パンドーラがそんなことをしたのは、とても悪いことだったに違いありませんが――僕は、おっちょこちょいなパンドーラが箱の中をのぞいて見たということを、喜ばずにはいられないのです。

たしかに「わざわい」たちは今も世の中を飛び回っていて、減るどころか、かえって数も増えているようです。それらはとても嫌な小悪魔たちで、お尻にとても毒のある針を持っていることも知っています。僕は今までにも彼らに苦しめられてきましたし、これからも年を取るにつれて、もっと苦しめられることは覚悟しています。

しかしその代わりに、この美しく明るい、ホウプの可愛らしい姿があるではありませんか! われわれは一体「希望」なしで、どうやって生きていけるでしょうか? ホウプは世の中を気高くしてくれます。ホウプは世の中を常に新しくしてくれます。たとえ世の中がどんなに明るく見えた時でも、それがただ、もっと後にやってくる限りない幸福の影に過ぎないということを、ホウプは教えてくれるのです。

     タングルウッドの遊戯室
       ――話のあとで――

「プリムロウズ」とユースタスは、彼女の耳をつねりながら言いました。「どうだい、この小さなパンドーラという子は気に入ったかい? 彼女はまるで君そっくりだと思わない? でも君なら、その箱をあけるのに、そんなにぐずぐずしてやしないだろうねえ」

「もしあけていたとしても、あたしその悪さのために、随分ひどい目にあっていたでしょうね。だって、蓋をあけると真っ先にひょいと飛び出してくるのは、『わざわい』の姿をしたユースタス・ブライトさんだったでしょうからねえ」プリムロウズは、手きびしく言い返しました。

「ユースタスにいさん」スウィート・ファーンが言いました。「その時からこの世界に来た嫌なものは、みんなその箱に入っていたんですか?」

「何から何まで入っていたのさ!」ユースタスは答えました。

「僕のスケート遊びをできなくしてしまったこの吹雪も、やっぱりその中につめ込まれていたんだ」

「そして、その箱はどれくらいの大きさだったんですか?」スウィート・ファーンは尋ねました。

「そうさ、長さは三フィート(約90センチ)もあったかなあ」とユースタスは言いました。「幅は二フィート(約60センチ)、高さは二フィート半(約75センチ)といったところだね」

「ああ!」とスウィート・ファーンは言いました。「僕をからかってるんだね、ユースタスにいさん! 僕はそんな大きな箱にいっぱいになるほど、嫌なことが世界にありはしないってことは分かってるよ。それに、吹雪なんてちっとも嫌なことじゃなくて、面白いことだもの。だから、その箱に入っているはずなんてないよ」

「まあ、あの子のいうことったら!」プリムロウズはお姉さんぶって叫びました。「世の中の苦労なんて、てんで知らないんですものねえ! 可哀そうに! あの子もあたしほど世間を見てきたら、もう少し賢くなるでしょう」

そう言って、彼女は縄跳びを始めました。そのうちに日が暮れかかってきました。戸外の風景はたしかに淋しげでした。濃くなっていく夕闇の中、広大な景色には灰色に雪が降り積もっていました。
空と同じように、地上にも道などどこにも見当たりません。
玄関の階段には高く雪が積もっており、何時間もの間、誰も外に出たり入ったりしていないことが分かります。
もしも子供がたった一人でタングルウッドの窓際に立ち、この冬の景色を眺めていたら、きっと寂しい気持ちになったことでしょう。
しかし、子供が五、六人も集まれば、たとえ世界をすっかり楽園に変えることはできなくとも、老いぼれた冬や、毎日のように吹き荒れる風に対して、「負けるもんか」というくらいの元気は湧いてくるものです。
そのうえ、ユースタス・ブライトが次から次へと新しい遊びを考え出したので、子供たちは寝る時間まで大騒ぎをして過ごしました。その遊びは、また次の嵐の日にも役立つことになりました。

タングルウッドのいろりばた
       ――「三つの金のりんご」の話の前に――

吹雪は次の日も続きました。
しかし、その後どうなったのか、私には少し見当がつきません。
とにかく、それは夜の間にすっかり晴れ上がってしまったのです。
翌朝、昇った太陽が赤々と照らし出したこのバークシアの丘陵地帯は、世界のどこを探しても他にはないと思えるほど、荒涼としていました。
霜が窓ガラス一面に不思議な模様を描いていて、外の景色はほとんど見えません。
それでもタングルウッドの子供たちは、朝ごはんを待ちながら、指の爪で霜をこすってのぞき穴を作りました。崖になった丘の斜面が少しだけ剥き出しになっているところや、黒い松林と混ざり合って雪が灰色に見えるところを除けば、山も野も一面に白い布を広げたようで、子供たちは大喜びでした。
なんという心地よさでしょう! そしてさらにいいことに、鼻がちぎれてしまいそうなほど寒いのです! もし人々にそれに耐えるだけの活気さえあれば、輝かしく激しい霜ほど、元気を奮い立たせ、全身の血を山の斜面を流れ落ちる渓流のように活発に、波立たせ、躍らせるものは他にありません。

朝ごはんが終わるとすぐに、みんなは毛皮やコートをうんと着込んで、雪の中へめちゃくちゃに飛び込んでいきました。
これほど冬遊びに適した日があるでしょうか! 彼らは何度も何度も丘の上から谷に向かって、どこまで飛んでいくか分からないほど勢いよく滑りました。
そのうえ、さらに愉快だったのは、一番下まで無事に着くたびに、そりをひっくり返して真っ逆様に転がることでした。
あるとき、ユースタス・ブライトは、途中で何事もないようにと言いながら、ペリウィンクル、スウィート・ファーン、スクォッシュ・ブロッサムを一緒に乗せて、全速力で滑り降りました。
ところが、どうしたことか、途中でそりが隠れていた切り株にぶつかり、乗っていた四人全員が重なり合って投げ出されてしまいました。
そして起き上がってみると、小さなスクォッシュ・ブロッサムがいません! おやおや、あの子は一体どうしてしまったのでしょう? みんなが驚いてあたりを見回していると、高く積もった雪の中から、スクォッシュ・ブロッサムが、今まで見たこともないような真っ赤な顔をしてひょっこりと立ち上がりました。
その姿は、まるで大きな真っ赤な花が、この冬の最中に急に伸びてきて咲き出したかのように見えました。
これにはみんな、どっと笑い出しました。

彼らが丘から滑り降りる遊びに飽きてくると、ユースタスは子供たちに、その辺りで一番大きな吹き溜まりに穴を掘らせました。

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