初級翻訳・日本的童話の提唱 第4話

小川 未明

これらはすべて、文章を書くことだけを商売にしていた古い時代の、悪い名残り(余弊)にほかならないのです。
本来、小学校の作文の時間で教えるべきなのは、子供たちに「物事の本当の正しい見方」を教えることなのです。
善いことと悪いことの判断を間違えないように導くことなのです。
そのためには、子供たちを導く先生たち自身が、ぶれない強い信念と素晴らしい理想を持っていなければなりません。
国を動かす大きな力である「政治・経済・教育・文芸」のすべてが一つにまとまり、同じ方向に向かって力強く回り始めたその時、初めて偉大なる新しい時代の夜明けがやってくるのです。
柿の種を地面に蒔いたとしても、実際に美味しい実がなるまでには七、八年もの長い年月がかかります。
十年間という時の流れの先に、これからの東アジアを背負って立つ子供たちを育て導くことは、まさに「今日この瞬間」の教育にかかっているのです。

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