初級翻訳・海と太陽 第1話

小川 未明

海は昼間も眠り、夜も眠る。
ごうごうと、いびきをかいて眠りつづける。
大昔、ずっとずっと昔のこと。
海が初めてその口を大きく開けて、

わははと笑ったとき、太陽は、
あまりのことに目を回してびっくりした。
愛らしい花や、そこに住む人たちを、
海がみんな飲み込んでしまおうとしたから。

やさしく光り輝く太陽は、
魔法の力を使って、海を眠らせてしまった。
だから海は昼も眠り、夜も眠る。
ごうごうと、いびきをかいて眠りつづける。

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