2026-07

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小川 未明

初級翻訳・青い時計台 第2話

娘たちはみんな美しく着飾っていて、これまでになくきれいに見えました。そしてテーブルの上には、いろいろな花が咲き乱れているだけでなく、桃色のランプのほかに緑色のランプも灯っていて、まるで楽園に来たような気分でした。けれど、たった一人、お父さん...
小川 未明

初級翻訳・青い時計台 第1話

一 さよ子は毎日、日が暮れるころになると、二階のベランダの柵(さく)にもたれかかって、外の景色をながめるのが大好きでした。 まぶしいほど青々とした葉っぱに風が吹き抜け、海のような色の空に星がキラキラと光りだすと、遠くの町の明かりが、ミルク色...
小川 未明

初級翻訳・幽霊船 第2話

乙が顔を上げて沖の方を見ると、間違いなく、あの懐かしい船の姿がありました。しかも、昨日見たのと同じ……あの幽霊船が……こちらへ向かってこいでくるのが見えたのです。一瞬、ハッとしてうれしさに胸が躍りましたが、次の瞬間には、気味の悪さで体じゅう...
小川 未明

初級翻訳・幽霊船 第1話

沖のほうをながめると、キラキラと光るものが見えます。海の水はどこまでも深く、青黒い色をしていました。このあたりは北極に近い場所なので、いつもキーンと冷え切っています。その光るものは、だんだんと岸のほうへ近づいてきました。よく見ると、それが何...
小川 未明

初級翻訳・金の輪 第1話

一 太郎は長いあいだ病気で寝込んでいましたが、ようやく布団から出て、外へ行けるようになりました。 でも、まだ三月の終わりだったので、朝や晩はひんやりと冷え込むことがありました。 だから、お母さんからは「日が当たっているときは外で遊んでもいい...
小川 未明

初級翻訳・眠い町 第2話

それを見てかわいそうに思った少年は、ほんの少しの砂を監督人の体にふりかけました。すると監督は、あっという間に猛烈な眠気に襲われて、「さあ、みんなもちょっと休むぞ」と言い出し、帽子を顔に乗せて日の光を遮ると、ぐうぐうと寝込んでしまいました。ケ...
小川 未明

初級翻訳・眠い町 第1話

一 この少年の名前は、だれにも知られていませんでした。ですから、ここでは仮に「ケー」と呼ぶことにします。あるとき、ケーはこの世界を旅していました。そして、ある日ふしぎな町にたどり着きました。その町は「眠い町」という名前でした。町をのぞいてみ...
小川 未明

初級翻訳・月夜と眼鏡 第2話

石ですりむいて切ってしまったんだね」と、おばあさんは心の中で思いましたが、目がかすんでいて、どこから血が出ているのかよく見えません。「さっきの眼鏡はどこへ行ったかしら」と、おばあさんは棚の上を探しました。眼鏡は目ざまし時計のそばにあったので...
小川 未明

初級翻訳・月夜と眼鏡 第1話

町も野原も、いたるところが青々とした緑の葉っぱに包まれる季節のことでした。月明かりがとてもきれいな、穏やかな夜のことです。しんと静まり返った町のはずれに、ひとり暮らしのおばあさんが住んでいました。おばあさんは窓の下に座って、針仕事をしていま...
小川 未明

初級翻訳・牛女 第2話

人々はその後もたびたび真夜中に、牛女が寂しそうに町を歩いている姿を見かけました。「きっと牛女は、子供が故郷から出て行ってしまったのを知らないんだ。だから、この町の中を歩いて子供を探しているに違いないよ」と、人々は言いました。雪が完全に消える...
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