2026-08

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宮沢 賢治

初級翻訳・風野又三郎 第2話

一郎と五年生の耕一(こういち)とは、ちょうど午後二時に授業が終わりましたので、いつものように教室の掃除をして、それから二人一緒に学校の門を出ました。そのとき、二人の頭の中は、昨日の変な子でいっぱいになっていました。そこで二人はもう一度、あの...
宮沢 賢治

初級翻訳・風野又三郎 第1話

九月一日 どっどどどどうど どどうど どどう、 ああまいざくろも吹きとばせ すっぱいざくろもふきとばせ どっどどどどうど どどうど どどう 谷川の岸に、小さな四角い学校がありました。 学校といっても、入口と、あとはガラス窓が三つ付いた教室が...
村山 籌子

初級翻訳・風邪をひいたお猫さん 第1話

あるところに、一匹のお猫さんとその奥さんが住んでいました。二人とも、それはそれは立派な自慢のおヒゲを持っていました。毎朝起きるとすぐに鏡の前に立ち、ヒゲに油を塗って、毛織の布でピカピカになるまで磨き上げるのが日課です。そのヒゲは、まるでナイ...
小川 未明

初級翻訳・風船虫 第1話

原っぱは、じりじりと焼けるような暑さでした。でも、昼を過ぎると風が吹きはじめ、草の葉がキラキラと光り輝いていました。昨日は雨がたくさん降ったので、地面のくぼみには、まだ水がたまっています。もう少し前のことです。「今日はきっと、よく釣れるぞ!...
小川 未明

初級翻訳・風船球の話 第1話

風船球は、空へ高く上がっていきたいと願っていましたが、糸がしっかりと繋ぎ止めているので、どうすることもできませんでした。窓の外から小鳥がのぞき込み、不思議そうな顔をして風船球を眺めていました。「小鳥さん、何か面白いことはありませんか?」風船...
大町 桂月

初級翻訳・風船玉 第1話

ぱっと日が差し込んできた。風もないことだし、運動がてら電車には乗らず、家に向かって歩くことにした。雨上がりの道には、まだぬかるみが残っている。危うく転びそうになり、なんとか踏みとどまったその拍子に、右足に履いていた下駄の前歯が抜けてしまった...
坂口 安吾

初級翻訳・風博士 第3話

諸君、開いた形跡のない戸口から、人間が絶対に出入りすることはできません。したがって偉大なる博士は、外へは出なかったに違いありません。かといって、偉大なる博士は屋敷の内部にもいなかったのです。僕は階段の途中で立ち尽くし、まだ響き残っている慌た...
坂口 安吾

初級翻訳・風博士 第2話

妻は僕の研究を助けてくれる、まさに「地の塩」のような存在でした。蛸博士は、そのことに目をつけたのです。ああ、千の考えにも一つのミスがあるとは、このことです。そうです、本当に痛恨のミスでした。僕はうっかり、蛸博士の頭がハゲているという事実を、...
坂口 安吾

初級翻訳・風博士 第1話

みなさん、東京のどこかにある「風博士」のお屋敷をご存じでしょうか? ……知らない。それはとても残念なことです。では、偉大な「風博士」という人物をご存じでしょうか? ……知らない。それもまた、とても残念なことです。では、その偉大な風博士が自殺...
小川 未明

初級翻訳・風ふき鳥 第1話

風ふき鳥よ、お前は飛んでどこへ行くのか。海は荒れ狂っているぞ。どうして鳴くのか。かあかあ、と。山も荒れ狂っているぞ。あんなに高く、あんなに低く、後になったり、先になったり。みんなから嫌われて、泣きながら、鳴きながら、飛んでいく。黒い着物を着...
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