2026-08

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江戸川 乱歩

初級翻訳・魔法博士 第10話

三人はころばないように用心しながら、その底まで、たどりつきました。なんの音もなく、なんの光もありません。すみをつかったような、真のやみです。ああ、心配になってきました。少年たちは、怪人が待ちかまえているわなの中へ、おちこんでいくのではないで...
江戸川 乱歩

初級翻訳・魔法博士 第9話

それまでに、おかあさんにおこづかいをもらっておくんだよ」おじいさんは、地面においてあった残りの人形を白い箱にいれ、腰かけていた台を小さく折りたたんで、これも箱の中にしまいこみました。そして、箱についている太いひもを首にかけて、箱を胸の前に下...
江戸川 乱歩

初級翻訳・魔法博士 第8話

みんながどうしようかとためらっているあいだに、まただれかがスイッチを押したのか、「カチッ」と乾いた音がして、ふたたび明るい電灯がつきました。パッと見ると、金庫の向こう側に、あの金色の恐ろしいやつが、ヌーッと立ちはだかっているではありませんか...
江戸川 乱歩

初級翻訳・魔法博士 第7話

そして、三人の警察官は、蔵のまわりの広い庭をしっかりと警戒することになりました。 庭はすでに夕やみの暗さに包まれています。そのうす暗い木立ちの間を、三人の警官たちは周囲に四方目をくばりながら、ぐるぐると歩き回って警戒を続けていたのです。「お...
江戸川 乱歩

初級翻訳・魔法博士 第6話

おとうさんは、今から十何年まえに、会社のロンドン支店長をやっていたが、ちょうどそのころ、ロンドンのこっとう屋に、グーテンベルクの聖書のバラバラになったページが、十四枚そろったのが出た。そのときも、世界じゅうから買いてがやってきて、大さわぎに...
江戸川 乱歩

初級翻訳・魔法博士 第5話

魔法博士の黄金怪人が「だいじな秘密」といったのは、いったい、何をいみするのでしょう。それは、もっとあとになってわかるのです。いまは、場面をかえて、山下清一という東方製鋼会社の社長の大きなやしきにおこった、奇怪なできごとをしるさねばなりません...
江戸川 乱歩

初級翻訳・魔法博士 第4話

目は正面を見つめたまま、まばたきもしません。その男は、荒いこうしじまの背広をきていましたが、その肩などは、まるでカカシみたいにまっすぐで、機械に服をきせたようです。それに歩きかたが、じつにへんてこでした。これも機械じかけらしく足を動かすたび...
江戸川 乱歩

初級翻訳・魔法博士 第3話

さすがの井上君も、それを見ると、はっとして、ノロちゃんといっしょに、逃げだそうとしましたが、もうおそかったのです。まっ黒な人かげが、ふたりのうしろにまわって、とおせんぼうをしていました。うしろだけでなく、前からも、横からも、おなじようなまっ...
江戸川 乱歩

初級翻訳・魔法博士 第2話

井上君も、いっしょに逃げながら振りかえってみますと、そいつは、一ぴきの大きなトラにちがいないのですが、ふしぎなことに、そのトラが、ヒョイと後足で立ちあがったではありませんか。おやっ、とおもって見ていますと、そのトラは、二本の前足で、首にかけ...
江戸川 乱歩

初級翻訳・魔法博士 第1話

動く映画館ある夕暮れ、渋谷区の静かな住宅街を、ふたりの少年が歩いていました。元ボクサーのお父さんを持つ井上一郎君と、少しおくびょうだけれど、愛きょうたっぷりの野呂一平君です。ふたりとも、小林芳雄少年を団長とする「少年探偵団」の立派な団員でし...
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