初級翻訳・ナイチンゲール 第5話

アンデルセン ハンス・クリスチャン

……と申しましても、陛下のかんむりのまわりには、なにか神々しいもののかおりがただよってはおりますが。――わたくしは、またまいりまして、陛下に歌をお聞かせいたします。――ですが、一つだけ、わたくしにお約束をしてくださいませ」
「なんでもいたす!」と皇帝は言って、自分で皇帝の着物を着て立ち上がりました。それから、金でできている重たいつるぎを胸にあてて、誓いました。
「では、一つだけお願いしておきます。陛下に何でも申し上げる小鳥がいることを、どなたにもおっしゃらないでくださいませ。そうすれば、いっそううまくいくでしょう」
こう言って、ナイチンゲールは飛んでいきました。
入れ替わりに、召使いたちが、亡くなったはずの皇帝を見ようと部屋に入ってきました。――やあ、みんなはびっくり仰天して、そこに立ち尽くしてしまいました。
すると、皇帝が言いました。
「おはよう!」

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