暗黒星

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ニューコム シモン

初級翻訳・暗黒星 第1話

一 驚くべき信号一 「暗黒星だ! 暗黒星が現われたぞ!」 はるか宇宙のむこう、火星世界の天文台から、ものすごい速さで地球へと緊急の信号が送られてきました。「とてつもなく不気味な暗黒星(あんこくせい)が姿を現した!」というのです。この知らせは...
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初級翻訳・暗黒星 第2話

この暗黒星のニュースが届くやいなや、世界中の人びとの心が一斉に激しく揺り動かされました。「その星はいったいどこにあるんだ!?」「いったいどんな性質の星なんだ!?」「これから世の中にどんな大事件が起きる前ぶれなんだ!?」といった質問の電報が、...
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初級翻訳・暗黒星 第3話

このことに少しばかり気づいた人がいたとしても、「博士が新しく植物の研究でも始めるのだろう」と思うくらいで、特に怪しむことはなかったのでした。八 秘密の契約 こうして食料や種などの蓄えの準備がすべて終わると、博士はこの研究所の役員たちを全員呼...
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初級翻訳・暗黒星 第4話

しかも、この学説が本当に当たるかどうかなんて、誰にもまだ分からないというのに。二十七 しかし博士がそこまで用心していたにもかかわらず、世界中は本当に不安に包まれた。火星からの信号が、ますます激しく送られてくるのだ。これは間違いなく一種の警告...
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初級翻訳・暗黒星 第5話

たとえ気が付いたとしても、その形があまりに微小なのを見て、「どうして今まで見えなかったところに、こんなちっぽけな星が出たのだろう」と怪しむくらいのものだったはずだ。三十五 けれど、現代の人間はそうはいかない。その進んでいく様子があまりにもゆ...
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初級翻訳・暗黒星 第6話

暗黒星に突き破られた太陽の傷口が、恐ろしい噴出を起こして火炎を吐くのだ。その火炎が刻一刻に、より大きく、より明るく成って行く。絶え間なく嵩が増し、幅が広がり、僅かに半時間の後には、まるで扇とも彗星の尾とも見らるる形となった。四十七 地球の表...
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初級翻訳・暗黒星 第7話

五十六 このように、ひっきりなしに届く電報によってあらかじめ危険知らされていたため、アメリカのほうでは、夜が明けないうちから相当な覚悟をして警戒にあたっていました。できる限りの頑丈な防御策を考え出し、実際に行動に移したのです。ハットン市にあ...
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初級翻訳・暗黒星 第8話

十七 人類総て死滅す六十五 恐ろしすぎてもはや言葉で形容することすらできないこんな切羽詰まった状況では、人間というものは、ただ何かの下にもぐり込んで隠れることしかできませんでした。地下の倉庫へも這いずるように入り込み、洞穴にも飛び込み、少し...
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初級翻訳・暗黒星 第9話

生まれ持った本能のままに従って、しかたなく生きを長らえるための手段は尽くすものの、その「生きるための手段」こそが、かえって自分たちの苦しみを長引かせる道具になってしまうのでした。八十一 部屋の中には十分な電気のライトがあります。だけど、夜に...
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初級翻訳・暗黒星 第10話

その大いなる力は、途方もない忍耐強さをもって待ち続けておられる。そのうちには、必ず新しい地球と新しい秩序ができあがり、あらゆる万物が豊かに育っていくことだろう。ちょうど、いま私たちの命が、昔の生き物たちの命よりも優れているように、次の時代の...
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