お伽草紙

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初級翻訳・お伽草紙 第16話

あなたのその匂いは、ただの臭みじゃないんだから」ウサギは平然と、とどめの一撃を食らわせます。すると急に、何か素晴らしいことでも思いついたのか、パッと目を輝かせました。笑いをこらえているような顔つきでタヌキの方に向き直り、こう言います。「それ...
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初級翻訳・お伽草紙 第15話

小さい子供なら適当な言い訳でごまかせますが、もっと大きくなって「武士道」や「正々堂々」といった考え方を教わった子供なら、このウサギの仕返しを「やり方が汚い」と感じるのではないでしょうか。これは問題だ、と愚かな父は眉をひそめたというわけです。...
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初級翻訳・お伽草紙 第14話

それに、あの懐かしい竜宮の名誉にかけても、何とかしてこの不可解なお土産の中に、尊い意味を見つけ出したいものですね。いかに竜宮での数日が陸上の数百年に当たるとしても、何もその歳月を、こんなややこしいお土産にして浦島に持たせなくてもよさそうなも...
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初級翻訳・お伽草紙 第13話

ここで亀は、まるでエデンの園の蛇のように、人の好奇心をそそるような妙なことを言ったのです。やはり、これも爬虫類共通の宿命なのでしょうか。いやいや、そう決めつけてしまうのは、この善良な亀に対して気の毒というものです。亀自身も以前、浦島に向かっ...
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初級翻訳・お伽草紙 第12話

「ずっと向こう、乙姫さまの歩いていく方角の、ずっと向こうに何か見えませんか?」と亀に言われて、浦島は眉をひそめてその方向をじっと見つめました。「ああ、そう言われてみるとなにかあるようだね」ほとんど一里(約4キロ)先と思えるほどの遠方、深い淵...
お伽草紙

初級翻訳・お伽草紙 第11話

どうです? 竜宮は歌とダンスと、おいしい食べ物とお酒の国だと、お誘いした時に言ったでしょう? どうです、想像と違いましたか?」浦島は答えず、深刻そうな顔で苦笑いしました。「わかっていますよ。あなたの想像では、ドンチャン騒ぎで、大きなお皿にタ...
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初級翻訳・お伽草紙 第10話

この魚の掛け橋の尽きたところからまっすぐに降りて行くと、ちょうど竜宮の正殿の階段の前に着くのです。さあ、何をぼんやりしているのです。飛び降りますよ、いいですか」亀はゆらゆらと沈んでいきました。浦島も気持ちを切り替えて両腕を広げ、魚の掛け橋の...
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初級翻訳・お伽草紙 第9話

門だけじゃなく、乙姫様のお部屋にも屋根や壁はあるよ。けれど、それも乙姫様の尊厳を守るために作られたものであって、雨や露を防ぐためのものじゃない。」「そんなものかな。」浦島はまだ納得がいかない顔で言いました。「その乙姫様の部屋というのはどこに...
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初級翻訳・お伽草紙 第8話

「あれは、鯛じゃないんだ。海の火事さ。ひどい煙だろう。あれだけの煙となると、そうだな、日本の国を二十個くらい寄せ集めたくらいの広大な場所が燃えているのと同じだ。」「嘘をつくな。海の中で火が燃えるもんか。」「浅はかだねえ、浅はかだ。水の中だっ...
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初級翻訳・お伽草紙 第7話

あなたたちは、人生の切実な姿を見せつけられるのが大嫌いですからね。それこそ、あなた自身の高級な宿命に、泥水をかけられたような気がするんでしょう。あなたたちの親切は、遊びなんだ。享楽なんだよ。亀だから助けたんだ。子供だからお金をやったんだ。荒...
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