小川 未明

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小川 未明

初級翻訳・高い木と子供の話 第1話

一 善吉は、ほかの子供たちと違って、学校から帰ってきても、すぐにかばんを放り出して外へ飛び出し、友だちと自由に遊びまわることができませんでした。 家の仕事を手伝わされたり、弟を背中におぶって、子守りをしなければならなかったからです。 自分と...
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初級翻訳・高い木とからす 第1話

林の中に、ほかのどの木よりも、ひときわ高くそびえ立つすぎの木がありました。秋が近づいてくると、さまざまな渡り鳥たちが飛んできては、その木のてっぺんに羽を休めにやってきました。群れをなしてやってくる鳥もいれば、なかには、仲間もおらず、たった一...
小川 未明

初級翻訳・馬を殺したからす 第2話

こんなことがあってから、からすは人を煽ったり、嘘を言って困らせたりすることを喜ぶようになりました。それもすべて、かもめの言葉を信じてひどい目に遭った復讐を、他に向けていたからなのです。ある日、からすが田んぼや畑の上を飛んで、田舎道に差し掛か...
小川 未明

初級翻訳・馬を殺したからす 第1話

北の海の方に住んでいた一羽のかもめが、ふと思い立って南の空へと飛んでいきました。旅の途中で、下の方にとてもにぎやかな街が見えました。そこにはお堀があって、水がなみなみと青くたたえられていたので、かもめはしばらくそこに降りて暮らすことにしまし...
小川 未明

初級翻訳・飴チョコの天使 第2話

「あの子たちがもしこの飴チョコを買って、僕をあの小川に流してくれたら……僕は水の流れるままに、あのかすんだ山々の間を旅していけるのになあ」しかし、おかみさんが以前言った通り、農家の子どもたちには十銭の飴チョコを買う余裕はありませんでした。夏...
小川 未明

初級翻訳・飴チョコの天使 第1話

青い、とってもきれいな空の下に、黒い煙をモクモクと吐き出す、煙突が何本も並んだ工場がありました。その工場では、おいしい飴チョコを作っていました。できあがった飴チョコは小さな箱に入れられて、あちこちの町や村、そして大きな都会へと運ばれていくの...
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初級翻訳・風雨の晩の小僧さん 第2話

だけど、この雨風では、できていても届けられないわよ」「学校で、オーバーシューズがないと、靴を脱いでスリッパを履かないと怒られるのよ」「お天気になり次第、私が催促に行ってくるから、明日もう一日だけ我慢してちょうだいね」母と娘は、外で叫ぶような...
小川 未明

初級翻訳・風雨の晩の小僧さん 第1話

都会の靴屋さんで働いている小僧の信吉は、働き始めてまだ半年もたっていないので、何かにつけては田舎のことが恋しくてたまりませんでした。「もう雪が降った頃かな。家にいれば、今ごろは囲炉裏(いろり)のそばに座って、弟や妹たちと栗を焼いて食べている...
小川 未明

初級翻訳・風船虫 第1話

原っぱは、じりじりと焼けるような暑さでした。でも、昼を過ぎると風が吹きはじめ、草の葉がキラキラと光り輝いていました。昨日は雨がたくさん降ったので、地面のくぼみには、まだ水がたまっています。もう少し前のことです。「今日はきっと、よく釣れるぞ!...
小川 未明

初級翻訳・風船球の話 第1話

風船球は、空へ高く上がっていきたいと願っていましたが、糸がしっかりと繋ぎ止めているので、どうすることもできませんでした。窓の外から小鳥がのぞき込み、不思議そうな顔をして風船球を眺めていました。「小鳥さん、何か面白いことはありませんか?」風船...
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