江戸川 乱歩

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江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第9話

ハヤク、ヨンデクレ」仕方がないので明智さんを呼んで、受話器を渡しました。「私は明智だが、君は誰かね?」「シッテルダロ、オマエノテキダ。ヨクモテツノハコノナカノモノヲ、カクシタナ。オボエテイロ、キット、トリカエシテヤルゾ。アケチ、オボエテイロ...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第8話

俺たちの姿が見えなくなったら、トランクを開けて出してやるがいい。そうすればまた自動車を運転してくれるはずさ」偽の運転手は自動車から飛び出すと、パタンとドアを閉めました。そして三人の男は、まるで短距離走の選手のような恐ろしい勢いで、向こう側へ...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第7話

「それはこういうわけだよ。この鉄の箱の中には、三つの書きものが封じ込められていた。ひとつは福永という、もと遠洋航路の大洋丸の船長をしていた人の遺言書。ひとつは、紀伊半島の南の海路図。もうひとつは保険会社の証書なのだよ」明智はそう言って、手に...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第6話

それでは、家の外まわりを調べてみようということになり、三人の警官が塀の外の暗い町を歩いていると、向こうの方から恐ろしい勢いで駆け寄ってくる男の姿が見えました。何者かに追いかけられているかのように、一目散に走ってくるのです。「君、どうしたんだ...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第5話

あれから半月もたつのに、賢吉君のまわりでは何も起こらないのですから、もう大丈夫だという気がしていました。ところが、そうではなかったのです。宿題の難しいところにさしかかったので、賢吉君はそれを考えるために鉛筆を置いて、目の前の空間を見つめてい...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第4話

そっと木の幹から覗いている賢吉君の目の前に、風を切ってひとりの若者の姿が現れました。なんだか派手な縞模様の背広を着た、不良のような奴です。若者はたちまち、逃げる男に追いつきました。「待てッ、さあ、もう逃がさないぞ。貴様が鉄の箱を持って逃げた...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第3話

背中のトサカのようなものは、まるで剣を並べたように鋭く尖っています。大きな尻尾は鉄のワニのようで、動くとガチャガチャと音がしそうです。一郎君の息遣いが荒くなってきました。いったい、こんな恐ろしい怪物が太平洋に住んでいたのでしょうか。深い深い...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第2話

機械でも動いているときは生きているのですから、それが死にたえたようにじっとしているのは、なんとなくぶきみなものです。ふたりがそこへはいって、二、三歩あるいたときです。じつにふしぎなことがおこりました。死んでいる機械の一部分が、ゴトゴト動きだ...
江戸川 乱歩

初級翻訳・海底の魔術師 第1話

沈没船の怪物 日東サルベージ会社が沈没船を引き上げる仕事が、房総半島の東側にある大戸村の沖合で行われていました。 その海の底には、東洋汽船会社の千五百トンの貨物船「あしびき丸」が沈んでいます。ひと月ほど前の嵐の夜、「あしびき丸」は進むべき道...
智恵の一太郎

初級翻訳・智恵の一太郎 第22話

わかったかい。お湯から出たら、いくらいそいでいる時でも、体をよくふいて、皮膚の水分をできるだけ少くすること。よくおぼえておきたまえ。そうすればすぐ表へ出ても、めったに風を引くようなことはないんだからね。もっとも、体が弱いと風をひきやすいから...
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