江戸川 乱歩

スポンサーリンク
探偵少年

初級翻訳・探偵少年 第7話

大きなほら穴が、ガッと、まっ黒な口を開いています。このなかへはいるのかと思うと、勇敢な少年団員たちも、すこしばかり、こわくなってきました。「さあ、井上君、きみがいちばん力が強いんだから、このひもの玉を持つんだよ。まず、ひものはじを、その岩へ...
探偵少年

初級翻訳・探偵少年 第6話

小林君は、せまいトランクのなかで、からだをまげているので、だんだん、肩や腰がいたくなってきました。もう東京の町をはなれたらしく、道がわるくなってきたのが、わかります。そのうちに、のぼり坂になりました。右に左に、きゅうカーブを切りながらのぼっ...
探偵少年

初級翻訳・探偵少年 第5話

お父さんと一郎君、それに二人の青年を合わせた四人で、応接間の中をくまなく調べましたが、どこにも怪しいところは見つかりません。抜け穴はもちろん、人間が隠れられるような場所もありませんし、黄金のトラも見つかりませんでした。一郎君は急いで小林団長...
探偵少年

初級翻訳・探偵少年 第4話

さっそく電話で他のメンバーたちに連絡すると、その日のうちに十五人もの団員が集まってきました。小林少年とノロちゃん、そして集まった十五人の少年たちは、明智探偵事務所の応接間に集まり、黄金のトラをどこに隠すかについて作戦会議を開きました。すると...
探偵少年

初級翻訳・探偵少年 第3話

これでも本当に探偵団のメンバーなのかい?」 白いひげのおじいさんは、楽しそうにそう言いながら、ツカツカと二人のすぐ近くまで歩いてきました。 その声を聞いて、ノロちゃんもようやく小林君の胸から顔を離し、おずおずとおじいさんの姿を見つめました。...
探偵少年

初級翻訳・探偵少年 第2話

そして、その部屋の中から、何やら怪しい物音が聞こえてきます。「あの部屋だ! のぞいてみよう」 二人はドアのところまで行くと、そっと中をのぞき込みました。すると、その洋間のテーブルの下に、かわいらしい女の子がぐったりと倒れているではありません...
探偵少年

初級翻訳・探偵少年 第1話

あやしい人造人間 ある日の夕方のことです。東京都千代田区にある、大きなお屋敷ばかりが立ち並ぶ静かで寂しい町を、学生服を着た二人の男の子が歩いていました。 体の大きい方の、十四、五歳になる少年は、あの名探偵・明智小五郎(あけち こごろう)の一...
悪霊物語

初級翻訳・悪霊物語 第3話

老人は用心深く、あの物体に覆いの布をかけてしまったのかもしれません。「これですよ。この中ですよ」燭台をかざしたのは、一つの大きな黒い箱の上でした。それは西洋の装飾寝棺に似ており、外側の黒い色は漆のようにツヤツヤと光っていました。老人は燭台を...
悪霊物語

初級翻訳・悪霊物語 第2話

ああいう小説を読むと、人形師の生き甲斐を感じますよ」 ジェロームの『ダンス人形』は訳が出ていないはずだから、この老人形師は外国語も読めるのであろう。あらためて書棚の古本を眺めると、英語でもフランス語でもドイツ語でもない背文字があった。蘭堂は...
悪霊物語

初級翻訳・悪霊物語 第1話

老人の人形師 小説家の大江蘭堂は、人形師の仕事部屋について詳しく書く必要に迫られていました。 ブリタニカやアメリカナ、大百科事典を調べてみましたが、具体的な様子まではわかりません。そこで蘭堂は、いつもスーツを作ってもらっている銀座の洋服屋に...
スポンサーリンク