海野 十三

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未来の地下戦車長

初級翻訳・未来の地下戦車長 第4話

さあ、他の者!』こんどは坊丸が、『お殿さま、四十二本でござります』『ああそんな不吉の数じゃない。駄目駄目、さあ、お次』と、だんだん小姓たちに答えさせてみるが、一人として、これを当てるものがない。すると、残ったのが、森蘭丸、只一人じゃ。『蘭丸...
未来の地下戦車長

初級翻訳・未来の地下戦車長 第3話

係長さんが、“おい岡部、その瘤は、もぐらもちの真似をして、こしらえた瘤なんだろう”といった。そうだそうだ。僕は、なにをおいても、自分が地下戦車になったつもりで、まず自分で穴を掘ってみよう。それがいい」 彼は、えらいことを悟った!   人間地...
未来の地下戦車長

初級翻訳・未来の地下戦車長 第2話

だけどね、われわれ技術者(ぎじゅつしゃ)というものはだな、何か思いついたことがあったら、すぐに本物を作ってみることが大切なんだ。技術者というのは、すぐに自分の技術を目に見える形にしてみせる。そこが技術者の技術者たるところだし、誇り(ほこり)...
未来の地下戦車長

初級翻訳・未来の地下戦車長 第1話

かわったおけいこ 岡部一郎(おかべいちろう)という少年がいました。彼は、今年十六歳でした。彼の家は、あまりゆたかな暮らしではありませんでした。そのため彼は、ある電灯会社につとめて、もっぱら電灯などの故障を直す仕事をしています。一郎は、とって...
月世界探険記

初級翻訳・月世界探険記 第6話

楽しいはずの地球への帰りの旅が、一瞬にしてハラハラドキドキの不安な旅に変わってしまったのです。「いったい、どうすればいいんですか! もう、ぜんぶ艇長さんの命令に従いますよ」みんな、艇長の言うとおりにするしかないと覚悟を決めました。そこで蜂谷...
月世界探険記

初級翻訳・月世界探険記 第5話

まア……」 と叫ぶなり、彼女は死んだものとばかり思っていた兄の天津飛行士の胸にワッとばかり縋りついた。その場の事情を悟るなり、進少年はにわかに興奮して、「おじさん。僕の父はどこに居ます。早く教えて下さい」「おお、あなたのお父さんとは……」「...
月世界探険記

初級翻訳・月世界探険記 第4話

「――ああ、なんだあれは、月の世界のいきものなんかじゃない、地球のいきものだ。飛行士の猿田くんじゃないか」と、艇長は双眼鏡を目から外して言いました。「まあ、猿田さんが……。どうしたんでしょうね」さらに先へ進んでいくと、やっぱり前方から、猿田...
月世界探険記

初級翻訳・月世界探険記 第3話

僕一人くらい、なんでもないじゃないですか」 この不慮の密航者をどうするかについて、艇では大議論が起った。もう地球から十二万キロも離れては、彼を落下傘で下ろすわけにもいかなかった。そんなことをすれば死んでしまうに決っている。 艇長は云った。「...
月世界探険記

初級翻訳・月世界探険記 第2話

ミドリの兄は天津百太郎といって、失踪したロケットの操縦士だった。彼女はこんどの探険を企てたのも、恨みをのんで死んだろうと思われる兄の霊を喜ばそうためだった。それだのに羽沢飛行士は壮途を前にして、突然死んでしまった。ミドリの悲しみは、察するだ...
月世界探険記

初級翻訳・月世界探険記 第1話

新宇宙艇 月世界探険のための新しい宇宙艇は、いまやすべての出発準備を完全に整えた。 東京の郊外にある砧(きぬた)といえば、畑や野原ばかりが広がるひっそりと寂しいところである。その場所に、三年前からこっそりとバラックの工場が建てられ、その中で...
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