初級翻訳・みけの ごうがいやさん 第1話

みけの ごうがいやさん

茶トラの猫の「あかとら」が、三毛猫の「みけ」に出会って、
「その首につけている、ピカピカ光るものはなにい?」
と尋ねました。

「うちの飼い主のぼっちゃんが、つけてくれた鈴なんだよ」
と、みけが答えました。

「どれどれ、ちょっと歩いてみてよ」

みけがトコトコと歩くと、カラカラ、カラと鈴が鳴りました。

「あっはは! 新聞のニュースを配る、号外屋さんみたいだね!」
と、あかとらが笑いました。

みけは、なんだか恥ずかしくなってしまいました。
「どうしてこんなものを、つけられちゃったのかなあ……」

みけが考えながらおうちに帰ると、ちょうどそのとき、ネズミが窓の上へちょろちょろと登っていくのが見えました。
これを見つけたみけは、目をまん丸くしました。
ネズミは雨どいをつたって、枝になっている赤い柿の実を食べにきていたのです。

「いたずら者の悪いやつめ!」

みけは、いそいで塀の上に登りました。
すると、カラカラ、カラと鈴が鳴ってしまいました。
かしこいネズミは、猫がやってきたことに気づいて、さっと隠れてしまいました。

みけは、悔しくてたまりません。
夜になるまで、窓の上でじっとネズミが出てくるのを待っていました。

すると、コロコロ、コロと、あちらの方から鈴の音が聞こえてきます。
「おや、だれだろう?」
みけが月の光を頼りに見てみると、なんとネズミがキリの木に登り、体をゆすって鈴を鳴らし、みけをからかっていたのでした。

みけは、あかとらの家へと走っていきました。
「あかとらさん、ネズミにバカにされて悔しいんだ。お願いだから、この首の鈴を取っておくれよ」
と頼みました。

あかとらは「やっぱり思った通りだ」と言わんばかりに、
「ニャオ!」
と鳴いて、みけの首から鈴を外してあげました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました