2026-07

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坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第9話

すると「何かご用ですか」と聞くから、「用じゃない、温泉に入るんだ」と答えて、さっさと出かけた。赤手拭を宿に忘れてきたのが残念だが、今日は先方で借りることにしよう。それからかなりゆっくりと、出たり入ったりして過ごし、ようやく日が暮れてきたから...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第8話

子供の頃からそんな教育を受けているから、ひねくれていて、植木鉢の楓みたいに小さくまとまった人間ができあがるんだ。無邪気なら一緒に笑ってやることもできるが、こいつらは違う。子供のくせに、変に毒気を含んでいる。俺は黙って「天麩羅」の文字を消すと...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第7話

あなたもお見受けしたところ、大分ご風流でいらっしゃるらしい。ひとつ道楽で始めてみてはいかがです?」と、とんでもない勧誘をしてくる。二年前、ある人の使いで帝国ホテルへ行った時は、錠前直しと間違えられたことがある。ケープを被って鎌倉の大仏を見物...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第6話

今日学校へ行って、みんなにあだ名をつけた。校長は狸、教頭は赤シャツ、英語教師はうらなり、数学は山嵐、画学はのだいこだ。今度またいろいろなことを書いてやる。さようなら」手紙を書き終えると、いい気持ちになって眠気がさしてきたので、さっきのように...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第5話

そんなに偉い人間が、月給四十円でわざわざこんな田舎まで来るものか。人間なんて、だいたい似たようなものだ。腹が立てば喧嘩の一つくらいは誰だってするだろうと思っていたが、この様子じゃ、めったに口も利けないし、散歩だって自由にはできない。そんな難...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第4話

汽車がずいぶんと動き出してから、もう大丈夫だろうと思って窓から首を出し、振り返ってみると、清はまだそこに立っていました。何だか、とても小さく見えました。二 ブウという音を立てて汽船が止まると、艀(はしけ)が岸を離れてこちらへ漕ぎ寄せてきまし...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第3話

清に聞いてみました。「どこかへ奉公でもする気かね?」と聞くと、清は「あなたがおうちを持って、奥さまをもらうまでは、仕方がないから甥の厄介になりましょう」と、ようやく決心した返事をしました。この甥というのは裁判所の書記で、今日一日食うには困ら...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第2話

自分の手で、おれという人間を立派に育て上げているかのように誇っているみたいで、少々気味が悪かった。母が死んでから、清はいよいよおれを可愛がった。時々は子供心に、なぜあんなに可愛がるのかと不審に思った。つまらない、やめればいいのに、と思った。...
坊つちやん

初級翻訳・坊つちやん 第1話

一 生まれつきの無鉄砲な性格のせいで、子供の頃から損ばかりしてきた。 小学校に通っていた頃、学校の二階から飛び降りて、一週間ほど腰を抜かして歩けなくなったことがある。「なぜそんな無茶をしたんだ」と不思議に思う人がいるかもしれない。 別段、深...
太宰治

初級翻訳・走れメロス 第4話

遅れてはならない。愛と誠実さの力を、今こそ見せつけるんだ。格好なんてどうでもいい。メロスは今や、ほとんど裸同然の姿だった。息も絶え絶えで、二度、三度と口から血が噴き出した。見えた。はるか向こうに小さく、シラクスの街の塔が見える。塔は夕日を受...
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