あいつも本当はかわいそうなやつなんだけどね」
「ええ……あら、火が少し白くなりましたわ。せわしなく燃えています」
「きっと今は秋なんだね。
それにしても、あの倉庫の屋根も親切だったなあ」
「ええ、本当に親切でしたね」
いきなり、太い声が響きました。
ハッと気がつくと、ああ、二人ともいっしょに夢を見ていたのでした。
いつの間にか霧は晴れて、空一面の星が、青やオレンジ色にせわしなくまたたいていました。そして向こう側には、真っ黒な倉庫の屋根がニヤニヤと笑いながら立っていました。
二人はまたホッと、小さなため息をつきました。
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