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オツベルと象

初級翻訳・オツベルと象 第2話

その日の午後、象は九百把もの薪を運び、目を細めて喜んでいました。晩方、象は小屋で八把の藁を食べながら、西の空の四日月を見て、「ああ、せいせいした。サンタマリア」と独り言を言ったそうです。その次の日のことです。「悪いんだが、税金が五倍になった...
オツベルと象

初級翻訳・オツベルと象 第1話

……ある牛飼いが語る物語です。第一日曜オツベルという男は、とんでもないやり手です。稲扱(いねこ)き機を六台も並べて、「のんのんのんのん」と、ものすごい音を立てながらフル稼働させています。十六人の百姓たちは、顔を真っ赤にして足で機械を踏みつけ...
どんぐりと山猫

初級翻訳・どんぐりと山猫 第3話

「よし、早く馬車の準備をしろ」白い大きなキノコで作った馬車が、引っ張り出されました。そこには、なんだかネズミ色をした、おかしな形の馬がつながれています。「さあ、おうちまでお送りしましょう」と山ねこが言いました。二人は馬車に乗り込み、別当はど...
どんぐりと山猫

初級翻訳・どんぐりと山猫 第2話

もうすぐどんぐりどもがやってくるでしょう。毎年この裁判には苦労するんですよ」山ねこは懐(ふところ)から紙巻きタバコの箱を取り出して、一本くわえると、「いかがですか?」と一郎にすすめました。一郎がびっくりして「いいえ」と断ると、山ねこは大人の...
どんぐりと山猫

初級翻訳・どんぐりと山猫 第1話

ある土曜日の夕方のこと、一郎の家に不思議なはがきが届きました。「かねた一郎さま 九月十九日きみ、元気そうでなによりだ。あした、ちょっと面倒な裁判をするから、おいでなさい。とび道具は持ってこないように。山ねこ 拝」こんな内容でした。字はとても...
よだかの星

初級翻訳・よだかの星 第2話

蜂すずめさんだってあんなに遠くにいるんですし、僕ひとりぼっちになってしまうじゃありませんか」「それはね、どうも仕方がないことなんだ。もう今日は何も聞かないでくれ。そしてお前もね、どうしても生きるために必要な時以外は、いたずらに魚を取ったりし...
よだかの星

初級翻訳・よだかの星 第1話

よだかは、とってもぶさいくな鳥です。顔はあちこちに味噌を塗りたくったみたいにまだら模様だし、くちばしは平べったくて、耳のあたりまで大きく裂けています。足はまるでよぼよぼのおじいさんみたいに弱々しくて、一歩だってまともに歩けません。ほかの鳥た...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第16話

すると、ジョバンニは自分という存在も、自分の考えも、汽車やその学者さんや天の川も、みんな一緒になって、パッと光ってはしんとなり、消えてはまたパッとついて消える……そんな不思議な光景を見ました。一つの光が灯ると、広大な世界ががらりと広がり、あ...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第15話

そしてその見えない天の川の水をわたって、一人の神々しい白い服の人が、手を伸ばしてこちらへ来るのを二人は見ました。けれどもその時はもうガラスの呼子が鳴らされ、汽車は動き出しました。そう思ううちに、銀色の霧が川下の方からスーッと流れてきて、もう...
宮沢 賢治

初級翻訳・銀河鉄道の夜 第14話

あんなに赤く光る火は、何を燃やしたらできるんだろう」とジョバンニが言いました。「サソリの火だよ」とカムパネルラが、地図と見比べながら答えました。「あら、サソリの火のことなら、あたし知ってるわ」「サソリの火って何だい?」とジョバンニが尋ねまし...
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