二十四の瞳

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二十四の瞳

初級翻訳・二十四の瞳 第25話

それよりマスノさんは、どうしてゆかんの」「風邪ひくといかんさかい」「あれあれ、大事なひとり娘」「そのかわり、旅行のお金、倍にして貯金してもらうん」「そうお、貯金はまたできるから、旅行にやってって、いいなさいよ」「でも、怪我するといかんさかい...
二十四の瞳

初級翻訳・二十四の瞳 第24話

あとから出てきた教頭先生の説明では、片岡先生の件は「参考人」としてちょっと話を聞いただけのことで、いま校長先生が身元を引き取りに行っているから、すぐに戻ってくるだろうとのことでした。問題の中心は片岡先生ではなく、近くの町の小学校にいる稲川と...
二十四の瞳

初級翻訳・二十四の瞳 第23話

「ほらみい、ほらみい!」こんどは先生が笑いながら、「でも、月夜のような気もするわね……」と言うと、女の子たちは両手をあげて、飛び跳ねてよろこんだ。みんな、そうやって騒ぐのが面白かっただけで、誰もそれを本気で考えてはいなかったのだが、正だけは...
二十四の瞳

初級翻訳・二十四の瞳 第22話

危険防止の土手は地面から三尺ほどの高さでめぐらしてあったが、土手はあまり用をなさず、子どもらはわずかな遊び時間をもかってに石垣をつたって、川の中へおりていった。おもに男の子だった。川上に家は一軒もなく、ちろちろの水はきれいだった。山から流れ...
二十四の瞳

初級翻訳・二十四の瞳 第21話

「せんせい!」「なあに、松江?」「あのね、あのね、うちのお母さん、女の子産んだんよ!」「あらそう! おめでとう! なんて名前なの?」「あのね、まだ名前ないの。一昨日生まれたばっかりなんじゃもん」「あした、あさって、しあさって」と、松江は三本...
二十四の瞳

初級翻訳・二十四の瞳 第20話

嫁にいったとすれば、小石先生はもう学校をやめるのではなかろうかというのがマスノの意見だった。小ツルがそれにさんせいし、小林先生も、嫁にいくのでやめたと、記憶のよいところをみせた。そしてまた、やめてもらいたくないという希望をいち早く口に出した...
二十四の瞳

初級翻訳・二十四の瞳 第19話

世の中の不況は父の仕事にもたたって、大工の父が、仕事のない日は、草とりの日ようにまでいっているほどだから、弁当箱一つでもなかなか買えないこともわかっていた。しかし松江は、どうしてもほしかったのだ。ここで柳行李をうけいれたら、いつまでたっても...
二十四の瞳

初級翻訳・二十四の瞳 第18話

「せんせえ――」「また、おいでえ」「足がなおったら、またおいでえ」「やくそく したぞォ」「や く そ く し た どォ」 最後に仁太の声が響いて、あとはもう、言葉のあやふやな響きもわからなくなった。「かわいらしいもんじゃのう」 船頭さんに話...
二十四の瞳

初級翻訳・二十四の瞳 第17話

ちゃんと、お母さんにそう言ってから行かにゃ」「そんなこと言ったら、絶対行かせてくれないもん」「そうだなァ、ほんとうにその通りだわ。まちがいないね」おばんはふるえるような力の入らない笑い声で笑って、「でもさ、なにがなんでもお米(ごはん)だけは...
二十四の瞳

初級翻訳・二十四の瞳 第16話

怪我じゃもん、しかたがない」「そんな目に遭うても、別れのあいさつとは気がええこっちゃい。ゆんとん、さんじゃい」 船頭さんは櫓にあわせて短く言葉を区切りながら、「ゆんとん、さんじゃい」と、いっそう力を入れて漕いだ。大石先生もくつくつ笑いながら...
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