小川 未明

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小川 未明

初級翻訳・酔っぱらい星 第2話

佐吉は、なんだか見覚えのあるおじいさんのような気がしたので、じっとその顔を見上げました。すると、「あぁ、寒い、寒い。わしに酒を飲ませておくれ。」とおじいさんが言いました。佐吉は、とっくりを隠すようにしながら、「これはお父さんのところへ持って...
小川 未明

初級翻訳・酔っぱらい星 第1話

佐吉が布団で眠っていると、高い窓の破れ目から、ちらちらと星の光がさし込んできます。それは、青いガラスのようにすんだ冬の空に、ピカピカと輝いているのでした。仰向けになって、じっとその星を見つめていると、星の光が福々しいおじいさんの顔に見えてき...
小川 未明

初級翻訳・酒屋のワン公 第2話

私は町や村や、いろんなところを歩いてきました。そして、どこに親切で、人間の道理がよくわかる人が住んでいるかも知っているのです。私は今日からあなたのお母さんになって、面倒を見てあげますからね……さあ、一緒にまいりましょう」よくよく考えてみると...
小川 未明

初級翻訳・酒屋のワン公 第1話

酒屋にやってきた小僧は、どこかの孤児院からやってきたということでした。それを見ても、彼には頼るものが何もなかったのです。ものを話すときにも、相手の顔をじっと見つめました。その目つきはやさしそうに見えたけれど、どこか不安な影が宿っていました。...
小川 未明

初級翻訳・赤い魚と子供 第1話

川の中に、小さな魚たちが暮らしていました。春になると、川のまわりにいろんな花がパッと咲き誇りました。木々が川の上にぐっと枝をのばしていたので、てっぺんに咲いたまっ赤な花やうすいピンクの花は、そのきれいな姿を水面に鏡のように映し出していました...
小川 未明

初級翻訳・赤いガラスの宮殿 第2話

あんなに器量よしの子なんて、たとえ金のわらじを履いて探し歩いたって、ほかには二人といないっていう話だぞ」そんな噂は、村の端から端まであっという間に広がっていきました。それを聞いた平三は、「いったい、どんなお嫁さんなんだろうなあ」と言って、ぼ...
小川 未明

初級翻訳・赤いガラスの宮殿 第1話

独り身の平三は、とても正直な人間でしたが、働き者ではなく、おまけに欲がまったくなかったので、村の人たちからは「おバカさん」だと思われていました。「あいつは、おバカさんだ」と言われ続けて、それを打ち消す人が誰もいないと、いつの間にかその人は本...
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初級翻訳・赤いろうそくと人魚 第3話

大きな鉄格子のはまった、四角い檻(おり)のような箱を車に乗せて持ってきました。その箱の中には、昔、トラやライオン、ヒョウなどを閉じ込めたことがあるのでした。このやさしい人魚も、どうせ海の中の獣(けもの)と同じだというので、トラやヒョウと同じ...
小川 未明

初級翻訳・赤いろうそくと人魚 第2話

女の子は大きくなるにつれて、黒目がちですてきな髪をしていて、肌の色がうすいピンク色の、おとなしくて賢い子に育っていきました。三 娘は大きくなりましたが、姿が人間とは違っていたので、恥ずかしがって決して家の外へ顔を出しませんでした。それでも、...
小川 未明

初級翻訳・赤いろうそくと人魚 第1話

一 人魚というのは、なにも南の暖かい海にばかりいるわけではありません。北の海にも住んでいたのです。北の海の水は、深い青色をしていました。あるとき、海の岩の上に女の人魚があがり、まわりの景色をながめながら休んでいました。雲の切れ間からこぼれた...
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