江戸川 乱歩

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大金塊

初級翻訳・大金塊 第13話

いちばん大きないびきをかいていたのは、昼間、小林君を牢に閉じ込めて、外から変な顔をして見せてからかったあの男でした。口をとんがらかして、息をするたびにふうふうとほおをふくらませています。小林君はそれを見て、思わず吹き出しそうになりました。で...
大金塊

初級翻訳・大金塊 第12話

おとうさんが『うん』といってくだされば、いつでもきみは家へ帰れるんだ。わかったかね。ははは……、きみはきょうから、ぼくのだいじなお客さまというわけだよ。ハハハハ……。」首領はビロードの覆面の中で、さもここちよげに笑うのでした。小林君は、あま...
大金塊

初級翻訳・大金塊 第11話

相手がさも、まことしやかに、わびるものですから、喜多村は、すっかりごまかされてしまいました。「なあんだ、宮田さんだったのか。道理でどうもへんだと思ったよ。ご主人がイスを注文しておいて、ぼくにだまっていられるはずはないんだからね。宮田さんなら...
大金塊

初級翻訳・大金塊 第10話

その夜は幸い、何事もなく終わりましたが、この様子では、いつどんな手口で、賊が不二夫君を――いや、不二夫君にばけた小林少年をさらわないともかぎりません。そして、その心配は、まもなく現実に起きてしまったのです。賊は、じつにふしぎな手口で、小林君...
大金塊

初級翻訳・大金塊 第9話

それで、ぼくのかわりにだれかと考えたのですが、けっきょく、ぼくの助手の小林に、この役をつとめさせることを思いついたのです。小林を使うというのには、わけがあります。じつはお宅へうかがったときから、気づいていたのですが、こちらのぼっちゃん、不二...
大金塊

初級翻訳・大金塊 第8話

一億円の金塊のかくし場所をしるした暗号だから、二百万円ぐらいではゆずれないというのですか。しかし、よく考えてごらんなさい。あの暗号はあなたのおじいさんが書いたものですよ。それからきょうまで、何十年という月日がたっています。そんな長いあいだ、...
大金塊

初級翻訳・大金塊 第7話

その半分の暗号というのはね、ほら、こうして、たえずわたしが身につけているのですよ。」 宮瀬氏はそういいながら、右手のくすり指にはめていた、大きな指輪をぬきとって、明智の前へさしだしました。「暗号の半分はこの指輪の中にしこんであるのですよ。わ...
大金塊

初級翻訳・大金塊 第6話

わたしは、ふと、あの時計の針を、八時のところへまわしたり、十一時のところへまわしたりすれば、秘密のかくし場所がひらくようなしかけになっているのではないかと考えました。しかし、あの時計をよくしらべてみますと、どうもそんなしかけがあるらしくも思...
大金塊

初級翻訳・大金塊 第5話

しかし、そんな紙きれなんか、べつに賊の手がかりになりそうもないじゃありませんか」宮瀬氏がつまらなそうにいいますと、明智は長い指で、もじゃもじゃの髪の毛をいじくりながら、意味ありげに、にっこり笑いました。「いや、わたしはそう思いません。もし賊...
大金塊

初級翻訳・大金塊 第4話

探偵小説にでも出てきそうな、正体のわからない怪事件です」「ぼく、さっきから考えているんだけど、これは名探偵の明智小五郎さんにでも頼まないと解決できないような事件だね」不二夫くんは、名探偵の名前をちゃんと知っていて、すまし顔でパジャマの腕を組...
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