火星兵団

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海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第77話

しかし、一部の人間はおちついていた。すっかり覚悟をきめてしまったのであろうと思われるが、いつものように平然として仕事をつづけていた。その人たちが言っている話を、横あいから聞いてみると、こんな風であった。「どうです、モロー彗星も、だいぶん大き...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第76話

火星兵団に降参してしまったなどという、ふがいない歴史なんか、残してもらいたくない」 佐々刑事は、火星の上にたったひとりがんばって、はるか遠くの地球の人々を励ましたのであった。46 彗星対策 三月の十何日ごろから、肉眼でもモロー彗星が見えるよ...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第75話

「ああ、とんでもないことになってしまった!」 新田先生は、むごたらしい火星人の姿を両手で力いっぱい頭の中から追い払いながら、思わずうめき声をあげたのだった。 ああ、不思議のなかの不思議! 新田先生が、火星人の恐ろしい正体について一生懸命に推...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第74話

火星のやつは、ありゃ動物ではないんだ!」 火星の人間は動物でない――と、へんなことを言出した。「おお、あれは佐々刑事の声に違いない!」 と、新田先生は、すっかり興奮してしまった。「何じゃ、佐々刑事? この、しおから声を出している人間は、あの...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第73話

その部屋で、先生が一番驚いたのは、奥の正面の壁から、魚雷(ぎょらい)のお尻に似た非常に大きなものが、にゅっと突き出していることでした。その格好は、まるで大きな魚雷を壁にドンと打ち込んだかのようでした――とでも言いましょうか。博士はスタスタと...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第72話

わしが火星へ持って行ったやつは特別につくらせたもので、丈夫な鋼鉄で出来ている。わしは、その巻尺の一端に、わしが護身用に持っていた猟銃をゆわいつけると、木の上から、やっと掛声をして、十メートルばかり離れた牢へなげこんだのじゃ」「あはははは」と...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第71話

もう一人の仲間の火星人も、気疲れしたのか、そのそばで大きなまぶたを重そうにパチパチさせていましたが、やがてこちらも、うつらうつらと深い眠りへと落ちていきました。急にあたりが静まり返り、しんとなりました。薄暗い地底のなか、博士と新田先生の二人...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第70話

「人類を助ける方法などない!たとえ方法があったとしても、今日のこのおろかな人間どもを助ける必要などないのだよ」「そ、そんな乱暴な考え方はよくないと思います!」「わしは、現在の人類にはすっかり愛想が尽きているのだ。あんな連中を助けたって、何の...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第69話

「ええっ、君たちは火星人か! あの、火星人だって……!?」先生は思わず大きな声で叫びましたが、すぐに首を左右にふって、「うそだ、そんなのうそにきまっている。私はこれまでにたくさんの火星人を見たが、君たちのようなぐにゃぐにゃした体をしていない...
海野 十三

初級翻訳・火星兵団 第68話

こうなったら、相手が怪人丸木であろうが誰であろうが、思い切ってぶつかってみるほか道はないんだ。我々地球人類の幸福のために!)新田先生は、自分の胸の中でそう叫ぶと、今度は一層固い決意を胸に、静かではあるけれど確かな一歩一歩を踏みしめながら、地...
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