菊池 寛

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三人兄弟

初級翻訳・三人兄弟 第1話

一 三筋の別れ道 まだ天皇陛下の都が京都にあった頃で、今から千年も昔のお話です。 都から二十里ばかり北に離れた、丹波の国のある村に、三人の兄弟がおりました。 一番上の兄を一郎次と言いました。 真ん中を二郎次と言い、末の弟を三郎次と言いました...
イワンの馬鹿

初級翻訳・イワンの馬鹿 第11話

「ねえ、見に行ってみてくださいよ!あの紳士が、ついに頭でお仕事をやりはじめたみたいですよ」とお嫁さんは言いました。「ほう? そりゃ本当かい?」とイワンは言うと、馬の向きを変えて、すぐに塔へと向かいました。しかし、イワンが塔へたどり着くころに...
イワンの馬鹿

初級翻訳・イワンの馬鹿 第10話

あの人は、飲み食いもするしかっこいい服を着るのも好きですが、働くのは大きらいで、『神さまのお名前にかけて』ものを恵んでもらうこともしません。ただ、だれにでも金貨をくれます。はじめのうちはみんなあの人のほしいものを分けてあげましたが、金貨がた...
イワンの馬鹿

初級翻訳・イワンの馬鹿 第9話

兵隊たちはがっかりしてしまいました。そして、タラカン王のところへ行って言いました。「この国では戦が出来ません。どこか他の国へつれて行って下さい。戦はしますがこりゃ一たい何ごとです。まるで豆のスープを切るようなものです。私たちはもうこの国で戦...
イワンの馬鹿

初級翻訳・イワンの馬鹿 第8話

こうして、タラス王はしまい切れないほどのお金を集めることはできましたが、その暮らしといったら、見るも無残にみじめなものになってしまいました。王はもういろいろな商売や計画をやめて、ただその日を生きて行けるだけでがまんするようになりましたが、や...
イワンの馬鹿

初級翻訳・イワンの馬鹿 第7話

」そこで人民たちはイワンが馬鹿だと言うことに気がつきました。そこで妃はイワンにこう言いました。「人民どもはみなあなたのことを馬鹿だと申しております。」するとイワンは言いました。「いいとも、いいとも。」妃はそれでいろいろ考えてみました。しかし...
イワンの馬鹿

初級翻訳・イワンの馬鹿 第6話

わしはあの金貨を持って遊ぶんだとばかり考えていた……」ところがお前さんはあの子供たちの牝牛を奪って行った。わしはもうお金をこさえてはやらない。」 イワンはこう言って、もう金をこさえようとはしませんでした。それで兄たちは出て行きました。そして...
イワンの馬鹿

初級翻訳・イワンの馬鹿 第5話

あるおばあさんは、人の下になって、つぶされそうになりました。イワンは大笑いしました。「おやおや、お前たちは馬鹿だなあ」とイワンは言いました。「何だってそうおばあさんを押すんだ。静かにしろ、そしたらもっとやる」と言いました。そしてまたまきまし...
イワンの馬鹿

初級翻訳・イワンの馬鹿 第4話

おなかをぽっこりさせたタラスは、借金がふくらんでどうにもならなくなってしまい、親父のところへ逃げ帰ってきたのでした。タラスはイワンを見て言いましたおい、もう一度商売ができるようになるまで、おれと家内を養ってくれ」「いいとも、いいとも。よかっ...
イワンの馬鹿

初級翻訳・イワンの馬鹿 第3話

この畑はすっかり鋤き返されてしまったから、あの馬鹿をとっちめるにはどうしてもあの牧場だな」そこで小悪魔は牧場へ出かけて行って、イワンの秣場(まぐさば)に水をまき、草を泥だらけにしておきました。イワンは野原から夜明け方に帰って来て、鎌をといで...
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