豊島 与志雄

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太一の靴は世界一

初級翻訳・太一の靴は世界一 第1話

一 大きな工場のすみっこに、ぽつんと倉庫が建っていました。 倉庫の裏口には頑丈な鉄の扉が閉まっていて、その上にはすーっと長いひさしが突き出しています。 そのひさしの下に、十六、七歳くらいの男の子が、小さな靴直しの店を出しました。 「店」とい...
北極のアムンセン

初級翻訳・北極のアムンセン 第7話

勇敢な王様で、たえずバルト海や北海の遠征に出かけていましたが、西暦一千年に、スウォルト島付近で大波に呑まれて亡くなりました。けれども人々は、荒れ狂う海の波を見るたびに、王は必ずあの波の中から再び蘇ってくると信じきっていました。アムンセンのこ...
北極のアムンセン

初級翻訳・北極のアムンセン 第6話

もし氷の破片でプロペラの羽が壊れるようなことがあれば、その破片は間違いなくガス気嚢(きのう)にも大きな穴をあけてしまうでしょう。そうなれば、私たちは飛行船を捨てて、氷の上を歩いてどこかの海岸までたどり着く以外に方法はありません。その時、私た...
北極のアムンセン

初級翻訳・北極のアムンセン 第5話

まずは私が、ノルウェー国王と王妃から探検隊に賜ったノルウェー国旗を、窓から北極点へと投下しました。次にエルズワース君が、アメリカ大統領から与えられた国旗を投下し、最後にノビレ大佐が、イタリア国王から賜った国旗を投下しました。隊員一同は黙祷を...
北極のアムンセン

初級翻訳・北極のアムンセン 第4話

しかし、他の場所で働いている仲間たちとも、この部屋からは連絡がよくとれるので、ノルゲ号の操縦はとても自由に行えました。乗組員一同はみな、それぞれ大切な役目を持っているのですが、中でも無電係の二人は絶えず働いていて、本当に一睡するひまもありま...
北極のアムンセン

初級翻訳・北極のアムンセン 第3話

そんな中、六人がひょっこりと戻ってきたので、基地は大騒ぎになりました。ところで、今回のドルニエ・ワール機による北極への挑戦について、アムンセン自身は「失敗だった」と謙虚に語っています。しかし、隊員たちは氷の上で暮らした期間に、海流や天気、氷...
北極のアムンセン

初級翻訳・北極のアムンセン 第2話

天気はすこぶる良く、空はすっかり晴れ渡り、南西からそよ風が吹いていました。飛行機は快調に進んでいきました。スピッツベルゲンの雪をかぶった山々がまだ後ろに見えているうちに、前方の海には早くも氷の原が見えてきました。いよいよ極地の氷の海の上にさ...
北極のアムンセン

初級翻訳・北極のアムンセン 第1話

一 地球の両極地球は、自分自身でくるくると回りながら、大きな太陽のまわりをぐるりと回っています。この地球の回転について、たとえばコマのようにまん中に一本の棒が通っていると想像してみてください。その棒の両端が、それぞれ北と南になります。地球の...
人形使い

初級翻訳・人形使い 第4話

あれを今すぐここに持ち出せ! すぐに出せば命だけは助けてやる。だが、出さなかったら、いまここで八つ裂きにしてやるぞ!」「は、はい! すぐに出します、出します!」と、盗賊どもはブルブル震えながら答えました。やがて盗賊どもは、奥からひょっとこ人...
人形使い

初級翻訳・人形使い 第3話

……さあひょっとこ人形、鳴け、鳴け、犬の鳴き声!」すると人形は、「ワン、ワン、ワンワン!」と元気に鳴きました。「鳴け、鳴け、猫の鳴き声!」人形は、「ニャア、ニャア、ニャー!」と鳴きました。「鳴け、鳴け、ネズミの鳴き声!」人形は、「チュウ、チ...
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